「美」を愛する人へのメッセージ

岩国市を中心に「いろ・色・パステル画」展を開催しています。また、「美」という大きなテーマに向かって発信していきます。

「様々な表現」

2011-07-17 09:20:11 | 「美術展」

Hさんが描いたこのデッサンには、ある種の「落ち着き」と「少女」のような目が感じられます。

 

あたかも「本」の中に入り込んでいくようなモデルの意識を感じ取るような作品になっています。

同じHさんが描いた「裸婦」をテーマにしたものですが、「隠された思い」を絵画というものを使って我々に伝達しているようにも見えます。

 

Oさんが油絵で描いた作品ですが、モデルから感じ取られる「生き様」のようなものを描こうとしているのが良くわかります。

こうした「裸婦」を描く場合には。そうした「生き様」のようなものが感じ取ることができにくく、Oさんは人の「存在」という形で対象物を捕らえているように見えます。

 

もう一人のOさんの作品ですが、水彩を使ってあたかも「動画」のような効果を狙って、2枚の作品を一つの額に入れているやり方を使っています。

 

上の部分から下の部分へ、下の部分から上の部分へ、というように見る人の目が動き、そこに「動画」に近い効果が出ているのがわかると思います。

Mさんの作品ですが、「お孫さん」を描いたものでしょうか。愛らしいその表情と、無垢な瞳は作者の思いがとてもよく表れています。

 

油絵で描かれたこの作品には、「お孫さん」との距離の近さがとてもよくでていて、作品自体がとても強いものになっています。

 

このように、見る人にいろいろなことを感じさせる絵画は、「生きる喜び」や「表現の自由」を我々に教えてくれ、心豊かな世界へと我々を導いてくれます。

 

「人の感性」が交錯しあうそうした空間にひたると、今までに気づかなかったものを発見し、それを味わうことができます。

 

「美」とは、そうした「違う感性」の交錯する場所だといってもいいのではないでしょうか。

 

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「線の持つおもしろさ」

2011-07-15 08:31:56 | 「美術展」

「日本画」にしても「浮世絵」にしても、その主流となるものは「線」の存在です。

 

日本人の持つ「美意識」がそうさせるのかも知れませんが、「線」というものの中に「美」を見つけることができるのも確かです。

絵といえば、色をつけたり「明暗」をつけたりということで、そこに「立体感」を出すのが当然のことのように思われています。

しかし、あまりにもたくさんの要素を絵の中に盛り込むと、作者のねらいのようなものが見えなくなる場合があります。

 

ここにあげているKさんの作品は、女性独特の「優しさ」や「優雅さ」が線の中に表現できている作品だと思います。

 

ある種の「ロマンティシズム」を感じさせるこの絵の中に我々の目をくぎ付けにするものがあるのはどうしてでしょうか。

よく見ると、「線の流れ」と「顔の表情」がとてもマッチしていて、「優しい空間」を創りあげているのがわかります。

同じモデルさんを描いたもう一人のKさんの作品ですが、とても強烈でインパクトのある作品になっています。

 

「線」の中に「強い意志」と「自分との対話」が見られ、思わずその世界へ引きずり込まれていくようです。

 

「ヴァイオリニスト」を描いたこの作品からも、Kさんの独特な個性が輝いているのがわかると思います。

 

日本画家の「片岡球子」という画家をご存知だと思いますが、私が始めてKさんの作品を見た時、この画家と共通するものを感じ取ることができました。

 

それは「既成概念」にとらわれず「自由奔放」に描いているその作風の中に、実は「創造の喜び」のようなものが満ち溢れているからに他なりません。

 

この二人のKさんの作品を見ていると「描くこととは一体どういうことなのか」という疑問がおきてきます。

 

同じ対象物を見ていても「違うフィルター」を通して、見たものを描く人が内面の中で浄化し、それを「新たな創造物」に変身さしていく過程を見ていると、「描くこと」の無限の可能性を感じてしまうのがわかります。

 

ということは「創造」というものは「人」に与えられたとてつもない崇高な能力で、誰もが持っているものではないかという思いに駆られます。

 

「ピカソ」や「ゴッホ」という特殊な人だけが持っているものではなく、誰もが潜在的に持っていているのにもかかわらず、その存在に気づかずにいるのではないかと思います。

 

「人の目」を気にせず、「素直な心」で対象物と接したならば、自ずとそすいう世界にめぐり合う機会が訪れることは確かだと思っています。

 

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「内面からの表現」

2011-07-14 17:17:42 | 「美術展」

Kさんは「バレエダンサー」を描いていますが、その画像は目の前のモデルから感じ取られるものではなく、どこか自分の大事にしている内面を表現しているように見えます。

例えば、この「赤いダンサー」ですが、静止したダンサーの表情を「色と線」により自分の受けた印象を高めようとしているように思えます。

 

「赤と緑の対比」と、「流れるような曲線」のよって、モデルから受けた印象を自己のものにしている作品になっています。

 

「浮世絵」や「日本画」に通じたものが感じられ、肩のこらない作品としてみることができます。

また、背景から描いたこの作品からは、若いダンサーの「決意」と「思い」のようなものが感じられ、さらに「人の尊厳」さえも感じ取ることができる作品に昇華されています。

 

それは単に「モデルを描く」という行為から抜け出て、自分の求めるものを追及している姿が見えてくるようです。

 

Sさんの作品は、とてもあたたかく人の持つ「善の世界」しか表現していないようにも見えます。

 

満ち足りたモデルの表情から、作者の心のあり方が見えてくるようで、思わず「仏像」の世界を思い出してしまいます。

「裸婦」を描いても、そこに見えるのは「平穏な眠り」に落ちた誰もが感じ取ることのできる「やすらぎ」の世界を現しています。

 

見えるとおりに描くのではなく、自分の感じた世界や思いのようなものが自然と絵画に出てきて、それが作者自身の持ち味になっています。

もう一人のNさんが「フルート奏者」を描いていますが、そこに見えてくるのはモデルの心境のようなものが感じ取られます、

何枚も描いていくうちに、形だけでなくモデルの内面までも描けるようになったデッサンではないかと思います。

 

このように「見て描く」ことは、忠実にモデルを描写することではなく、「自分の思い」や「自分の哲学」また「モデルから感じ取れるものの伝達」というようにとても幅広いものになります。

 

単にそこに「人物画」が描かれているのではなく、その背後にある作者の思いや人間性までが出てきます。

 

そうしたことを感じ取りながら、絵を見ていくとさらに「絵の魅力」は増していくのではないかと思っています。

 

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「講師・小林つかささんの作品」

2011-07-13 16:51:50 | 「美術展」

「かんたん似顔絵講座」の講師を務めてくれた「小林さん」の作品を紹介したいと思います。

 

「芸能人」を扱ったこの「似顔絵の作品集」を見ていると、誰を描いているか一目でわかります。

 

また、その「キャラクター」をとても明るく描いていて、見る人の気持ちが優しくなるのがわかります。

特に、こうした子供を描いている作品には「希望」や「未来」を感じさせ、思わず部屋のどこかに飾っておきたいような衝動にかられます。

「犬やネコ」が好きなんでしょうか。人間のような表情をしていて、こうした「犬やネコ」と会話ができるのではないかと思うほどその表情が生き生きとしています。

「動物愛好家」にはたまらない作品になっているのではないでしょうか。

どの「似顔絵」を見ても、そこには「明るく幸せな雰囲気」があって、見ている我々の心をあたたかくしてくれます。

 

それが会場に来ていた「受講者」の共感を得たような気がします。

 

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「似顔絵と作者の思い」

2011-07-12 08:56:08 | 「美術展」

「りんかくせん」が描けると、次は「色付け」の段階に入ります。

 

ここで「ファンデーション」と「頬紅」が威力を発揮することになり、皆さん思い思いの表情を描いていっています。

「お孫さん」でしょうか。その愛らしい表情には「幸せ一杯」の笑顔が見れます。

この方も「お孫さん」を描いていますが、生後まもなくということで、その存在自体が作者の大きな喜びになっているようです。

 

自分の子供を描いているのではないかと思いますが、その表情には「未来」のようなものが見られ、生き生きとしたその表情には「大きな夢」のような存在さえ感じられます。

「自画像」でしょうか。もう一度自分自身を客観的に見つめ、「自分の存在」を確かめながら描いている感じがします。

「オードリー・ヘップバーン」という女優を描いているこの方は、たぶん懐かしい女優の面影を思い出しながらその魅力を感じ取っているのに違いありません。

この方のおもしろいところは、「正面」から描かず、「見上げている」視点に目が行っているところです。

 

頭から首にかけてのラインがとてもおもしろく、この表情を描いてみたかったに違いありません。

小林さんの「似顔絵」を参考にしながら、この方はその特徴を出そうと懸命にトライしています。

本当に「似顔絵」らしい作品ができました。その表情はとても明るく見る人の心にも訴えるものがあります。

 

このように描く人の思いが「似顔絵」に表れ、それがとても穏やかでぬくもりのある作品となっています。

 

「人」が「人」にある種の思いをもって絵を描くと、そこには日頃その人達が持っている「あたたかな空気」のようなものが表れてきます。

 

「似顔絵」を描くということは、そうした人の思いを第三者に伝える大きな存在にもなっています。

 

この講座が終わった頃、皆さんからの「次の講座はいつですか」「次の講座も受けたいのですがどうしたらいいですか」という言葉が聞かれ、2時間の講座がとても楽しかったことがわかりました。

 

「絵画」と「思い」のつながりがとても良く理解できた2時間になりました。

 

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