「美」を愛する人へのメッセージ

岩国市を中心に「いろ・色・パステル画」展を開催しています。また、「美」という大きなテーマに向かって発信していきます。

「光を求めて」・・ゴッホの場合①

2011-05-31 16:55:05 | ニューヨーク旅行記」

昨日、「フェルメール」が「光の画家」といいましたが、実は「フェルメール」だけでなく、「光」を求めた画家はたくさんいます。

 

特に皆さんがよく知っている「印象派」の画家は、「光」を探求したことで有名です。

 

その後「後期印象派」として「ゴッホ」達が出てくるのですが、この「ゴッホ」の作品が「メトロポリタン美術館」にたくさんありました。

この部屋と、となりの部屋が全て「ゴッホ」で占められているほど、その人気ぶりが良くわかります。

 

この二つの部屋に来ると、皆さんの表情が変わりとても親しみのある顔になり、作品を熱心に見ているのがよくわかります。

 

ご存知のように、「ゴッホ」は「オランダ」で生まれ、画家になり立ちは「農民」等を描いてとても暗い絵を描いていました。

 

その後、「パリ」にうつり、絵を描くのですが、「パリの光」があわないということで、南部の「アルル」に行きます。

この頃から「ゴッホ」の絵は、とても明るくなり躍動感がでてくる作品が多くなります。

 

「糸杉」という作品はたくさん描いていますが、どこか明るさを追求したようなところがあります。

 

この作品は始めて見ましたが、とても明るく「明るさ」に対する挑戦のようなものが見れます。

 

画家の作品は、何かをきっかけにどんどん変わりますが、「ゴッホ」の場合「光」に対してとても敏感だったということがわかります。

 

「植物」を描いても、とても明るい色調で描かれ、そのインパクトは現代人の我々の心をとりこにしてしまいます。

 

この頃から、日本の「浮世絵」の影響もあり、全体的に輪郭線が強調されています。

 

しかし、なんとも見事な作品でしょうか、うっとりするような色調になっています。

 

「ゴッホ」は「アイリス」の花をたくさん描いていますが、この作品は死の直前に描かれたものだそうです。

 

そんなことは微塵も感じさせないこの明るさは、常に「ゴッホ」が持っていた「希望」のようなものかも知れません。

 

「ゴッホ」は「精神病」と戦いながら、どこかに「希望の光」をさがしていたのかも知れません。

 

それが見る我々に伝わり、どこか明るい作品としてみるようになったのではないでしょうか。

 

とにかく理屈では説明できないぐらい、「ゴッホ」の作品は我々の心を躍らせ、いつまでも作品の前から離れたくない衝動にかる大きな力があることは間違いありません。

 

見る人の表情を見れば、それが一目でわかり、その魅力の一端が理解できると思います。

 

以前もブログで言ったことがありますが、私がはじめて絵に興味を持ったのは、何を描くそうこの「ゴッホ」の作品を見てからです。

 

その時の「衝撃」は今でも忘れることができませんが、子供心に「美しいもの」を実感できたはじめての体験でした。

 

その理由は今も謎ですが、「ゴッホ」の絵にはそうした大きな魅力の力があるということがわかります。

 

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「世界の宝物から」・・フェルメール

2011-05-30 07:21:32 | ニューヨーク旅行記」

先日まで、「渋谷」にある文化村「ザ・ミュージアム」で「フェルメール」の「地理学者」という作品を中心に「オランダ・フランドル絵画」の展覧会がありましたが、ご存知のように「フェルメール」の作品は、世界に30数点しか残っていません。

 

その1点が来ただけで、大きな話題になるぐらい「フェルメール」の存在は「美術愛好家」の中では大きな比重があります。

 

彼の作品を見に行くだけの「旅行」を、計画している人が世界中にはたくさんいることも聞いています。

 

その「フェルメール」を独り占めしているようなところが「メトロポリタン美術館」だと思います。

私が3月に行った「ニューヨーク」で見た「フェルメール」の作品は、4点もあり「メトロポリタン美術館」に行くだけで、何か「宝物」に出会ったような気持ちになったものです。

 

「フェルメール」は「光の画家」と呼ばれていますが、向かって左側からさす光の部屋を描くのが彼のスタイルになっています。

 

この作品は「水差しを持つ女」という題名で、窓を開けようとしているのでしょうか、朝の何気ないたたずまいの一部を描いています。

この作品も同じ構図で、左から光があたり女性を描いているところはほとんどそのスタイルを変えていません。

 

「窓辺でリュートを弾く女」というこの作品も、光にあたる人物をとても柔らかい雰囲気で描いています。

 

「信仰の寓意」というこの作品の中には、窓は見れませんが、同じように左から光が部屋に入っているのがわかると思います。

 

この作品は今までとは違い少し「ドラマティック」な感じがしますが、それは「信仰」に対する人々の思いのようなものを表現したかったのかも知れません。

 

この作品は、「少女」という題名の作品ですがどこかで同じような作品を見た人もいるのではないでしょうか。

 

このポーズも「フェルメール」が好きなポーズで、振り返るようなしぐさが見られます。

 

「真珠の耳飾りの少女」というとても有名な作品がありますが、それとほぼ同じポーズをとっていて、同じように描いているのはとても興味深いものがあります。

 

それは画家というものは、自分の好きな「構図」や「視点」があり、それを徹底的に追求しているところだと思います。

 

私がいつも行っていることに「視点を変えて」ということがありますが、それはとりもなおさず「自分の視点をさがせ」ということに他なりません。

 

こうした巨匠の作品も見ても、その学ぶべきものがとても多いことに気づくと思います。

 

また、「フェルメール」はあまり大きな作品を描いていません。実際に本物を見るとわかりますが、以外に小さな作品であることに気づき、同時に大きさを感じさせる作品であることも理解できます。

 

昨今、日本では大きな作品を描くのが戦後主流を占めていましたが、そうした既成概念を崩す大きなヒントにもなるように思えます。

 

何を求めて絵を描いているのか、永遠の課題のように思っている方がおおいと思いますが、意外と身近なところにその答えはあるように思えます。

 

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「第二の人生」

2011-05-29 16:45:43 | 個展情報

今、さかんにマスコミが取り上げている中で、「退職後」の設計に頭を悩ませている人がおおいといういうことがあげられます。

 

退職してすぐに「自分の好きなこと」を見つけるのは容易なことではありません。

 

テレビでも「人生の楽園」という番組があり、関心のある方は見ていると思います。

由宇町に金重さんという方がいて、もう10何年か前に以前の「国鉄」を退職して、絵を描き続けています。

 

自分の「アトリエ」もあるようで、そこで絵を描いたり、公民館で「同好会」の世話をして活躍中の人です。

 

この方の個展が「柳井」であり、見に行きましたが、懐かしい感じの絵が多く、「故郷」というものが心に大きくウエイトを占めているように思われました。

 

この作品もそうですが、「面影のある家」を描いていますが、そこに「国旗」と「赤いポスト」や家に貼っている「ポスター」等に目が行き、かつての生活を忍ばせるような景観の中に、何かを思い出そうとしているように見えます。

この作品は「由宇町」を描いたのでしょうか、「夕焼け」の中に見る自分の町を、太陽の存在をおくことにより、「希望」のようなものを感じたのではないでしょうか。

 

「ふるさと」という存在は、若い頃には遠い存在ですが、年をとると誰もが身近な存在としてなくてはならないものになります。

そうした「ふるさと」を中心に描いている作品が多かったように思えますが、「身近なもの」でも、描いているうちに今まで気づかなかったものが見えてくるのが、「絵のおもしろさ」だと思います。

私は、会場に入ってこの「雪景色」の作品が一番気に入りましたが、やはり「日頃」とは違うものを見た時の人の感動は素直に出てくるようです。

 

「雪」の中に埋もれた「古木」が、やけにさみしくうつると同時に、「新雪」のもつ初々しさがとても対照的で、何かを暗示しているようでとてもおもしろいものを感じました。

「阿修羅像」を見に行ったのでしょうか、その面影を追うように描いているこの作品から、どこか「記憶」への挑戦のようなものが感じられます。

 

「植物」や「風景」を描いた小さな作品も展示されていましたが、「ワンポイント」の持つ良さを追求しているように見えました。

 

常に新たな題材を求めて動いていることがわかる展示会になっていますが、「続ける」ことの「楽しさ」と「難しさ」があるように思えます。

 

自分の道がこのように見つかれば、どんどん先へ向かって努力もできますが、それを見つけるのはかなり時間がかかると思います。

 

若い人は、現職のうちから「仕事」をやりながら、別のことにも興味を持って欲しいと思います。

 

また、それを「続ける」ことがとても大事で、「退職後」もすんなりと「自分の世界」へ入れるように思えてなりません。

 

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「パンと絵画」・・ベーカリーから

2011-05-27 16:42:23 | 「美の遊歩道」

私は3月にニューヨークに行った折、あるカフェで食べた「クロワッサン」がとてもおいしくて、その味が忘れられなくなりした。

 

日本に帰ってからも、姉が「岡山」の「サービスエリア」で買ってきた、「食パン」がおいしくて、二つのことが重なり、それからは朝は「パン食」に変更しました。

 

すると、今まで気づかなかったことですが、いろいろなところでパンを作られており、「ベーカリー」もたくさんあることがわかりました。

 

まず、「柳井」にある「ベーカリーに行って、食べてみましたが、いろいろな種類があるのにも驚きました。

 

「柳井クルーズホテル」の一角にある、この「ベーカリー」はいつ行っても人でごった返し、「パン食」の人が多いことに気づきます。

 

店内に入ると、「人気のランキング」が書かれていて、はじめてきた人にとってはとてもわかりやすい工夫がされています。

また、種類の多さも際立っており、何を食べようかと迷うほどです。

 

店内の奥では、買ったパンをすぐに食べることができ、「コーヒー」が無料で飲めます。

 

昼ごはんを手軽に食べれるのも、大きな魅力の一つになっています。また、パンは値段が安いので、普通の「レストラン」等に行くよりはかなり節約になります。

 

ここに行ったのがきっかけで、私は「柳井・岩国」の「ベーカリー」をいろいろと歩き、今さかんに試食しているところです。

岩国にもいろいろありますが、ここは「水道局」の近くの「丸久」の前にある「小さなパン屋」さんですが、いろいろな人がパンを買いに行っています。

 

店内はこじんまりとしていますが、おいしそうなパンが店に並び、思わず買ってしまいます。

 

3年前にできたこの店を、私はいままで知りもしなかったのですが、今まで興味がなかったというだけで、その存在を知りませんでした。

 

気づけば、「スーパーマーケット」にも、いたるところでパンは作られているし、今は「コンビニエントストアー」でも作られています。

 

いかに重要が多く、パン食の人が多いいかがわかります。

 

朝、パンの香りをかぎながら朝食を食べると、とても心豊かになるのはどうしてでしょうか。

 

私はよくわかりませんが、勝手に解釈すると、「パン」は手軽で、選べるという特権と同時に、「香り」という今まであまり尊重しなかったものがあるということがあげられます。

 

何か「付加価値」のようなものを我々に教えてくれ、毎日の生活を豊かなものししてくれます。

 

この「豊かな気持ち」が、実は「絵画」にも通じるところではないでしょうか。

 

「絵画」は生きていくのに絶対必要なものではありません。しかし、「絵画」というものがあるおかげで、我々は「見る楽しみ」「描く楽しみ」を知ることができます。

 

こうした、「心豊かにしてくれるもの」は、これからの時代は「必要なもの」へ変化していくのではないでしょうか。

 

 

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「写真からの構図のヒント」・・蜂ヶ峰公園にて

2011-05-27 16:42:23 | 「美の遊歩道」

先日「和木町」にある「蜂が峰総合公園」へ行って見ました。

今のシーズンは「バラ」がきれいで、たくさんの人が「バラ」を見ようと駆けつけていました。

 

私はこの公園にははじめて行ったのですが、「バラ園」という独立したところがあり「バラ」だけを楽しめるコーナーがあります。

 

こうして色とりどりのバラを見ると、とても華やいだ気持ちになり、「自然の色」の持つ魅力に取り付かれます。

 

地平線が中心にきて、上部には「空と雲」があり、下のほうに「バラ」がある構図になっています。

 

今にも絵になりそうな構図ですが、やや平凡な感じがします。

こうして、「空」をバックにすると「バラ」の存在が生き生きとして我々の目に飛び込み、その存在感がとても強いものになります。

 

また、「空間」を感じることができ、「バラ」だけに目が行くという効果があります。

「バラ」の形体を印象付けたい時は、このように他の部分を描かずに「バラ」だけを描くのもいいかもしれません。

 

「バラ」の持つ「フォルム」に目が行き、「バラの花」の美しさを際立てることができます。

こうした道具に絡まっている「バラ」は「色と点」が強烈に目に飛び込み、点の位置関係のおもしろさがでてくるように思われます。

 

こうした「奥行き」のある構図では、目の位置が自然と奥のほうに行き、一つ一つのバラの位置関係が良くわかるようになっています。

 

「白」と「赤のバラ」はとてもきれいで、高貴な雰囲気さえ漂わせています。

 

「ピンク」が入ることにより、それがよりいっそう強調されているように見えます。

 

「バラ園」の中を歩いているだけで、いろいろな構図に出会え、どうしたらおもしろいものができるかイメージすると、とても楽しいものがあります。

 

「スケッチブック」を片手にこうしたところへ言ってみるのも、えの勉強になると思いませんか。

 

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