「美」を愛する人へのメッセージ

岩国市を中心に「いろ・色・パステル画」展を開催しています。また、「美」という大きなテーマに向かって発信していきます。

展示について

2013-07-28 22:36:05 | 個展情報

お知らせ

8月から由宇の郵便局で酒井治の作品を展示します。

作品のテーマを「夏」と考えたとき、2つの事が浮かんできました。

夏といえば、海!でも山!もあるし、

迷った結果SAKAIブルーの海にしました。

海を描くためにオーストラリア(ケアンズ、パース)、パラオ、ニューカレドニア、サイパン、タヒチそして山口県の角島に行って描いてきたのですから、皆さんに見ていただきたいと思います。

だだし、展示スペースが狭いため作品は6点だけです。

会期 8月1日~30日

場所 岩国市由宇郵便局

 後日作品は紹介します。


素敵な言葉

2013-07-21 21:39:47 | メモリアル

どこにでも素敵な言葉はあるのだろう。

自分の狭い世界の中で出合える言葉は数少ない。そんな中で、心に響く言葉に出合うと嬉しい。

「いつもポケットに ショパン」という漫画の中で音楽の指導者が次のように言っている。

「私が君らに教えることは、絵画の世界でたとえれば、単にパネルに紙を貼る技法でしかない。

そこから先は、一人できみが自分で絵具を選び色をつけていくんだ。

絵には作者自身があらわれる。

見聞を広めなさい。頭を柔らかくし、いろいろな考え方のできる人間になりなさい。

自分を磨けば磨くほど、美しい絵が描けるだろう。」

絵も音楽も文学も根底は同じなんだろうと思う。

今回も酒井治の詩と版画をお届けします。

絵を観て、詩を読んで下さい。心に響くものがあると思います。

「子供」

強くでると強くかえる

弱くでると弱くかえる

子供って正直だ

その正直さを知らないで

感情的になっている

自分がなさけない

 

「発見」

子供の目は偉大だ

何かをいつも発見している

大人達が考えつかないような事を

子供たちは見つけている

それを語っている

子供の目は生き生きしている

発見とは

そんな小さな所から

始まるものではなかろうか

 

 

 

 

 


詩との出会い

2013-07-14 23:36:50 | メモリアル

 我が家には谷川俊太郎詩集の「いまぼくに」がある。

香月泰男の挿絵があるシックな本は谷川俊太郎の世界を優しく包んでくれている。

どの詩も人間が好きなんだなと感じさせる素敵な詩です。

酒井治も人が好きでした。

絵の題材も人と自然をテーマにして描いています。

人を描くとき人物を直視し、その内面まで描くように筆を動かしていたように思う。

詩の創作も同じで子どもを直視し、楽しんで子どもを見ていたように思う。

   

「すすめ」

前へすすめ                                                      赤ごへ心の中でつぶやく                                         もっともっと                                               赤ごは                                                       さかんに                                                                           おしりを上げたり                                                        手を前に出したりして                                                     前へ進もうとしている                                                     前へすすめ                                                   赤ごは                                                            無心になって                                                 すすもうとする                                                      一歩一歩                                                             やがて赤ごは                                                                自分の来た道を  ふりかえって                                              まんぞくする

「さわる」

いろいろな物を手で                                                      さわろうとしている                                                 一つ一つ手でさわって                                                      もの事を覚える                                                           手や体でさわって                                                      はじめて物事の真価が                                                  わかる                                                              一つ一つ学んでいく姿を                                                    見ていると                                                               その姿を忘れてしまった                                                          我々がなさけない

 

 

 

 

 


版画と詩

2013-07-08 00:04:26 | メモリアル

 今回は酒井治が30代の時に家族の日常の一場面を木版画にした作品と詩を紹介します。

遺作展では詩を4編しか展示していませんでしたが、数回に分けて紹介していきたいと思います。

                 

「はい はい」

懸命に前へ進もうとしている                                  小さな手と小さな足で                              前へ前へと                                          今にもつぶれそうなその体で                              思い通りに動けたときの                                     そのひとみは輝いている                                   前に障害物が                                      ある時のひとみは輝いている                                   そこから前へは進もうとしない                              それは、あたかも神が                                       人間にあたえた第一番目の                             知恵のように思われる

「発見」

子供の目は偉大だ                                  何かをいつも発見している                            大人達が考えつかないような事を                              子供たちは見つけている                             それをかたっている                                  子供の目は生き生きしている                                 発見とは                                           そんな小さな所から                                    始まるものではなかろうか