![]() | 7月4日に生まれて [DVD]ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパンこのアイテムの詳細を見る |
7月4日に生まれた主人公。アメリカの象徴のように期待され、ベトナム戦争へ。
そこで銃弾に倒れ、下半身がマヒしてしまいます。
国のために命をかけて戦った主人公をアメリカはあたたかく迎えてはくれませんでした。
反戦の声は、ベトナムの戦地でたたかっている人たちのことを軽蔑しているかのように聞こえます。現実を見ていない人たちの反戦の声は、主人公にとって、うわっついた、ただのお祭りのように見えたと思います。
アメリカを愛するが故に戦場に赴いた兵士がアメリカに裏切られる様を描いていると思いました。
印象に残ったシーンは、戦場のシーンで、色を赤くした感じもそうなんだけど、敵がはっきりと見えないところです。
地獄の黙示録の時も思ったんだけど、アメリカにとっての敵が明確に見えてきません。
銃をぶっ放してみたら民間人だった。それで銃撃戦のさなかに目の前に敵が来たと思って銃を撃ったら味方を殺してしまった。それが彼の正義の戦争だったわけです。
アメリカにとって、ベトナム戦争自体に意味を見いだせない。兵士にとって、自由を守るための敵がどこにいるのかわからない。アメリカの正義にとって敵となる対象物がはっきりしないところに、ベトナム戦争の本質があるような気がしました。
共産主義という言葉が、戦争に駆り立てるために使われところも印象的でした。
オリバーストーンって、こんなに映像に凝る人だったのか…とも思いました。
好きだった女の人と集会に向かうところで、階段の手前の段差で車いすがぶつかってそれ以上進めなかったところも、印象的でした。越えられない段差・・・だったんですね。
娼婦の人とのやり取りも良かったです。なんて言うか、体の自由が利かなくなってしまった自分を受け入れてくれたのが娼婦だったわけですね。金のためだとは思いますが、自分の恥ずかしいと思っている部分を受け入れてくれたのが娼婦だったというのも皮肉な感じがします。
友達と酒の飲みながらみてて、べろんべろんになりながらだったので、観方としてはいい加減でした。
トムクルーズの演技もすごかったです。
星条旗の演出は、これが元祖だったんでしょうか。
それはよくわかりませんが・・・