ロシア人うるさい!もっとまとまれや!と、何となくいらいらしながらみていましたが、最後のコンサートのシーンは、感動です。
音楽の持つ力に圧倒されます。
演奏によって告白するというシチュエーションも素晴らしいと思いました。音楽がすべてを語ってくれる。真実を教えてくれるのだと思いました。
ソ連のブレジネフ時代に、ユダヤ人の排斥みたいなことがあったんですね。その時代に演奏を中断させられてバラバラにされた人たちが30年の時を超えて最後まで演奏をするというのもいいです。
「共産主義ソ連」に翻弄された人たち・・今でもその時の傷跡は深く残っているのかもしれません。
実際、ソ連の崩壊が、それがマルクス、共産主義の否定となってしまっていると思うし、それは、日本の外からソ連を見るのとは全く違って、恨みというか、否定的な感情も深いものがあると思います。ロシアは、そういう意味では、前にも後ろにも行けない国になっているのかもしれませんね。
ソ連から追い出され、今のロシアからも相手にされない人たちの、コンサートという一瞬だったけれど輝きです。この人たちにとっては大きな宝物ですね。
それにしても、あの女の人、きれいだったなあ…
2010-12-22 23:26:12
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最後以外は、もっとまじめにやれ!と思ってしまいます。
ハチャメチャ過ぎる。
あんな無意味にめちゃくちゃにしなくてもと思いつつ…
あの共産党の人も、自分の大きな夢を持ってパリに来ているわけですが、その夢はフィリポフの夢をかなえるために捨てました。いや、実はこの人もフィリポフの音楽を愛していて、それを実現することが本当の夢だったのかもしれませんが。だけど、それならこんな展開にはならんだろうな。
そんな偽装しないで、単独でパリに行けばいいだけのことだからね。
何にしても、一人ひとりの個性が団結して一つの音楽をつくりだす、これこそがコミュニズムだみたいなセリフはぐっときますね。ただ、周りの連中見てたら説得力はないけどね。
アンヌマリー(でしたか?)ジャケさんの戸惑いの表情、ちょっとムッとした感じが美しい。最後の演奏の時にも、2人がいないのを見て、またかよ!って目をしますよね。あれもすごくいい。
それと、最初にフィリポフをみるあの表情も素敵です。あこがれの人にあえた喜びを表情で見せてくれます。
それに比べると、演奏の時の顔がちょっと引きつった感じになっているのは、やっぱり指を動かしているからなのでしょうか。何であんなにそれっぽく見せることができるのかな?もともとバイオリンとかやってたのかな?
演奏の後のおなかに手を当てながら泣いていて、その手をフィリポフの胸にあてるシーンも泣けます。コンサートの中での告白。謝罪の言葉に涙してるって感じが良かったです。
食事で、自分は代用品じゃないと、中止しようというところもいいし。
もしかしたら、映画そのものが、このジャケさんがいなければ成り立たない、協奏曲みたいな作りをしているのかもしれません。
しかし・・・やっぱり危なっかしい映画だ。
2011-01-03 21:21:58
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去年は3日に見たんですね。
しかし、今日の地震は驚きました。
また3・11が来たのかと思いました。
粋なるバリバリバリって感じでゆれだしましたもんね。
こわいこわい。
そんな中で、たぶん4度目のオーケストラですが、アンヌマリージャケの美しさを見れるだけでもいい映画です。
つんとしていて、でも愛を求めていて、最初にフィリポフさんに会ったときの、作り笑顔がいいんですよね。探っている感じが。憧れの人に会った喜びと緊張が伝わってきます。だから、食事をしたときの幻滅も大きくて。結果的に自分の存在を否定されたようにも感じたかもしれません。
そこからの最後の演奏ですからね。ヴァイオリン協奏曲の中にこめられたフィリポフの思い、お母さんの思い、そしてジャケさんの思い、演奏という告白の中ですべてが結びついて重なり合い・・・
あんなにツンとしていたj彼女の顔が、だんだん柔らかくなっていくんです。
何回見ても泣けてきます。
ヴァイオリン協奏曲の中にこめられたフィリポフの思い、お母さんの思い、そしてジャケさんの思い、演奏という告白の中ですべてが結びついて重なり合い・・・まさにこれがオーケストラ。これが本当のコミュニズム!
今回はじめて気がついたんですけど、第一楽章だけをやってたんじゃないんですね。