
人に物をやるときに「ける」といいます。こういわれても蹴るわけではないので、ご安心ください(^_^;
通常の会話では頻出語彙ですが、方言としてはあまり認識されていません。目上の人には使いません。(普通に上げるを使います。)
「この栗っこけっから、えさ持ってってけ」
(この栗をやるので、家に持って行って食べなさい)
「じぇんこなんぼだりけっから けりにかーちゃんさかだって貰ってげな」
(いくらかお金をやるから、帰りにカミさんから貰って行きなさい)
語源としては、「くれる」が訛ったものだと思います。kureruが短縮されたものかな。
なにか欲しい時には、「けろ」といいます。
「じゃー、ぜーぶきのご採ってきたなー。なんぼが俺さけろや」
(随分キノコを採ってきたね。いくらか私にください)
ちなみに家に帰ることも「ける」と発音しますが、こちらはkaeruが短縮されたものです。
「さっ!くれぐなってきたがら、えさける」
(さあ、暗くなってきたから、家に帰えろっと)
畑でお百姓さんから「こいずけっから持ってげ」と言われたら、怪訝な顔をしていないで素直にもらいましょう♪