
「蜜のあわれ」を見た後「二階堂ふみ」繋がりでクリックしてみました。甘酸っぱい青春ドラマかな?なんてお気楽で見始めたのですが・・・
あらすじとか
1993年に雑誌「CUTiE」で連載されていた岡崎京子の同名漫画を、行定勲監督のメガホン、二階堂ふみ、吉沢亮の出演で実写映画化。
女子高生の若草ハルナは、元恋人の観音崎にいじめられている同級生・山田一郎を助けたことをきっかけに、一郎からある秘密を打ち明けられる。それは河原に放置された人間の死体の存在だった。ハルナの後輩で過食しては吐く行為を繰り返すモデルの吉川こずえも、この死体を愛していた。一方通行の好意を一郎に寄せる田島カンナ、父親の分からない子どもを妊娠する小山ルミら、それぞれの事情を抱えた少年少女たちの不器用でストレートな物語が進行していく。
ハルナ役を二階堂、一郎役を吉沢がそれぞれ演じる。
2018年製作/118分/R15+/日本
配給:キノフィルムズ
配給:キノフィルムズ
描かれているのは、将来への漠然とした不安を抱えた高校生の向き合う問題。暴力、死、性、幸福感の喪失、虚無、現実との乖離。原作は1993年の漫画なので、状況の設定が極端だったりしますが、思春期の疾風怒涛の時期をまさに理性より感情の赴くままに爆発させる姿は、この閉塞した現代と変わっていない。新型コロナの時代には、ますますこの傾向が強まるのかも。
鬱屈した映画を見ている途中から、若い頃聞いたブルース・スプリングスティーン「THE RIVER」(1980)が頭に浮かんできた。 私が高校生の頃は、将来に対する漠然とした不安は確かにあったけれども、田舎に住んでいたので、もっとボーっとして暮らしていました。大学に入ると京都に住み、繁華街で深夜バイトもしていましたが、ヤバいことには近づかないようにしていました。それは、本や映画に数多く接していたからなのかもしれません。社会性の有無が問題の解決策を数多く考えることができることの手立てになっていたと思います。
眼を転じて世界を見れば未だに戦争はなくならず、食うに困る人々があり、言論も人権もないような国がたくさんあります。今の日本は平和ですが、平和であればそれなりに生き方を見つけるのが大変なのかもしれません。映画の最後に「生」を見出すようなところがあったのが、一筋の光明のように思えました。
それにしても二階堂ふみがメチャクチャ走る映画でした。
この映画料理に例えるなら、激辛カレーかな(^^;
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