Que ma vie est belle!

私とは、美しいもの、美味しいもの、楽しいものの集合体。

諏訪内晶子@ロイヤルフェスティバルホール

2008-12-14 23:08:22 | コンサート

2008年12月14日、ロイヤルフェスティバルホール

Brahms Academic Festival Overture
Mendelssohn Violin Concerto
Beethoven Symphony No.5

Vladimir Ashkenazy conductor
Akiko Suwanai violin

Philharmonia Orchestra

諏訪内さんのヴァイオリンはとても正確で端正。使用しているヴァイオリンは日本音楽財団から貸与されたストラディヴァリ「ドルフィン」とのこと。アンコールで演奏されたバッハのソナタに良く合う楽器だと思った。

ベートーベンの5番が良い出来だった。アシュケナージの指揮は分かりやすく、見ていて楽しかった。また、オーボエがとても綺麗なピアノ(p)の音を出していたし、ホルンも上手かった。ピッコロは第4楽章まで「待ち」なので、気の毒だけれど、おとなしくしていないと目立つ。。。

ベートーベンって凄い!と恒例の第九が聴きたくなって、演奏会情報を調べていたら、東京文化会館で来る12月31日に同名の演奏会が予定されていることが判明。何とベートーベンの交響曲第1番から第9番まで、一日で演奏しようという試み。これは、ベートーベンも凄いけれど、演奏家も凄いことになりそう。


フランシス・ベーコン展@Tate Britain

2008-12-14 22:40:20 | ロンドン

テートブリテンのフランシス・ベーコン展へ。

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イギリスの誇る画家の一人、とあって、日曜日の午前中ながら、かなりの人出があった。

「ニューアカ」に憧れた世代には、ベーコンは懐かしい。大江健三郎や浅田彰が高く評価していたことが彼を知るきっかけだった。それにしても、これだけの作品数を一度に見るのは初めてである。

『法王インノケンティウス10世』(英語では「イノセント」なのだ。。。)の習作がいくつか。「紫と黄」あるいは「赤と緑」といった補色を用いた色使いと法王の表情が印象的な絵画。中でも今日目が離せなかったのはRoom7にあった赤と緑バージョン。特に緑青のような床の色がとても美しい(絵を覆うガラスはきちんと磨こう!)。左手のメモ(ベラスケスの原画では)がまるで仮面のように見えなくもない。破壊された顔は何を言わんとしているのか。ちなみにこの絵は個人蔵。もう二度と見ることはないかもしれない、と思うと、名残惜しくて、なかなか絵の前から離れられない。

また、Room8は彼のpartnerだったGeorge Dyerを追悼して描かれた作品が置かれていた。Paris Grand Palaisでのベーコンの展覧会の2日前に自ら命を絶ったDyer。ベーコンは「喪失と罪の意識」によってこれらの作品を描いたとある。何と壮絶な人間関係なのだろう。彼のような情熱は無いにしても、思わず、自分が大切な人を失くしたら、何をするだろうか、と考えた。