2008年12月27日。サントリーホール。日本フィルハーモニー交響楽団。
先日ロンドンでアシュケナージ指揮のベートーベン交響曲第5番を聴き、なかなか楽しめたので、日本へ行けば年末恒例「第九」が聴けるだろうと探したところ、大好きなサントリーホールでの演奏会を発見。偶然、チケットの追加発売があり、購入。
サントリーホールは本当に美しいホールであるが、とにかく広いので、ホール全体を鳴らすのはなかなか難しい、といつも思う。
そんな中で、今回の驚きは、バスパートを歌ったホセ・カルボ。バスを歌ったが、テノール寄りのバリトンという感じの明るく伸びのある声。とても声量があり、ホール全体が鳴った。「Freude!」には殆ど涙が溢れそうになる。
ソリストとは恐ろしい職業だ。演奏会の度に、まな板の上の鯉となり、その実力が人々の前に晒される。しかし、ホセはそんなことおくびにも出さず、楽しそうに、隣の錦織氏に声をかけたり、余裕綽々。
3月からはミラノスカラ座で歌うらしい。チケットが取れたら行ってみようか?三つ子の魂百まで-幾つになってもミーハーな私である。
12月26日。今年最後のロオジエ。家族と。最愛の家族と美味しい時間を共有できることは何よりもの幸せ。
下戸の私はフレッシュストロベリーのカクテル。ビターな味がして、食事の邪魔にならない。
家族はロゼシャンパーニュ。再会を祝して、今年一年の健康を感謝して、乾杯。
何時ものように、これをつまみながら、メニューを決定。
アボガド、ウォールナッツのクリーム、バルサミコ入り。ちょっと顔のように見えませんか?
インフルエンザ明けの私は、少し胃に優しいメニュー、ということでかぼちゃのスープ。何と美味しい。こういう、当たり前のものが、当たり前以上に美味しいことに素直に感動。
メインは蝦夷鹿。真空調理されてやわらかく、ソースも深く美味しい。こんなに大きかったのに、胃袋にすっかり収まってしまった。あなおそろしや。付け合せのみかん、ビーツのニョッキ、メキャベツ。それぞれ個性豊か。みかんはハーブでアクセントつき、ニョッキの食感、メキャベツの苦味。
季節のディネから。蟹の前菜。
真鯛。こんなキュービック状になってびっくり。ジロール茸の付け合せは中華風に感じられた、とのこと。
メインのお肉は鴨。家人は完食していた。よほど美味しかったのだろう。
家人の前菜フォアグラ。大根の美味しさとフォアグラとの相性の良さに、今度は自分でやってみる、などと恐ろしいことを言う。
メインの鳩。わさびソース。
ええっ、チーズまで食べて大丈夫?
お口直しのグラニテをいただくと、胃がリセットされてしまうから不思議。下からカシスのゼリー、シナモンのクリーム、青リンゴのシャーベット。
フランボワーズのコンポート。お料理に使われたのと同じ変わった少し角の残ったお酢が使われていて、前菜としても使えそう。
いつも不思議に思っていたリンゴのコンフィ。とても美味しそうだったので、次はこれに挑戦したい。
家族がとても喜んでくれたので、私としても大満足。
ブルーノさん、ロオジエの皆さん、今年も美味しいお料理と楽しい時間をどうもありがとう。来年も楽しみにしています。