今日は、久々に読んだ本の感想を書きます。
角田光代著 紙の月
昨日、ローカル新聞に、
銀行員が客の金を引き出した、というニュースが載っていました。
事件そのものは、たいして珍しい事件でもない。
けど、ちょうど、角田光代の「紙の月」を読み終えたばかりだったので、
彼が着服した経緯をありありと想像できてしまう。
この小説は、たぶん本当の事件をモチーフに書いたのだろうけど、
普通の人間が、ずぶずぶと深みにはまっていく様を書かせたら、
彼女の右に出るものはいないでしょう。
きっかけは、ほんの偶然、
いや、必然だったのか。。。
ひょっとしたら、自分も犯罪に手を染めるかもしれない、
というジワジワとした怖さを感じる小説でした。
この小説も1億円の横領、
そして、秋田の事件も1億円。
1億円なんて、使おうと思えばすぐなくなってしまうお金なのね。
余談ですが、この秋田の事件、
犯人は何故か福島にいて(出身が福島なのかな?)
職業が「介護員」と表記されていた
懲戒解雇されてもちゃんと仕事につけるんだ。
(履歴書にちゃんと書かなかったから?)
この小説の主人公、
タイなんかに逃げなくてよかったのに。