Handley Page Halifaxはスターリング、ランカスターと並ぶ英国重爆撃機3兄弟の一つであり、6,176機が終戦までに作られたと記録されています。ランカスターは7,366機、スターリングは2,383機が作られました。ハリファックスはこのB III系統が2,060機と最も多く作られ、主に夜間爆撃、1944年からは昼間爆撃にも使われました。ハリファックスとランカスターは元々双発機として設計されましたが、高出力を期待されたバルチャーエンジンの開発が間に合わず、急遽マーリンエンジン四基を搭載した4発重爆として設計しなおされて量産されました。スターリングは当初から4発機として設計されながら、使える飛行場などの制限から寸法や重さが制限だらけで、結局十分な性能を獲得できなかったのに比べ、ハリファックスとランカスターは制限なく4発化の転換が行われたので結果的に成功した機体になり、スターリングに代わる主力機として活躍しました。しかしランカスターには若干性能が劣るため、グライダー曳航などの雑用機としても多く使われる様になったと言われます。Mk IIIはマーリンエンジンではなく、英国の多くの爆撃機に使われたBristol Hercules XVIエンジンを装備し、1,675x4馬力、最高速度は451Km、航続距離は3,176km、爆弾搭載量は5,895kgで防御武装は機銃9丁で2つのボールトン・ポール旋回砲塔を装備しました。
初期型のMk IIの実機 スマートなマーリンエンジンを装着している。 Vickers Wellington Mk IIIとHalifax
模型は老舗のAirfix製ですが、デカールと説明書は新しいバージョンですが、金型は古く、作るのはけっこう大変でした。左右の整合や窓などの部品が合わない。極めつけは最後に風防を付ける段階で内部の隔壁が飛び出していて風防が浮いてしまうという大幅な調整が必要でした。しかしHalifaxの1/72は数少ないので貴重であり、出来上がってみると大きな堂々とした体躯が良く表現されていると感心しました。下面の黒を吹いてから上面のダークアースをスプレーし、茶の部分にマスキングゾルを塗ってから、ダークグリーンをスプレーしてみました。写真で拡大してみるとやや粗が目立ちますが古いモデルだったということでご容赦を。4発機が揃うまで爆撃機の主流であった双発機で籠型の胴体を持つウエリントンと並べてみました。
取りあえず下面から塗装してマスキングして上面をスプレーしました。
エルロンや車輪は可動するのですがその可動はいらないかも知れない。 搭乗員が付いているのは嬉しい。
古い模型で製作はやや難渋しましたが、堂々とした体躯は良く表現されていると思いました。
驚いたのは双発から4発にモデルチェンジしたという話で、航空機の空力やら重心を考えると、よく出来たなと思いました。何しろ爆弾や大量の機銃弾を搭載するわけですから。軍用機は急旋回など、民間機にはあり得ない運動を余儀なくされるので、爆撃機の設計変更はなおさら困難であると思うので。
4枚目の機種に描かれる遊び(米軍機によくありますね。女性とか描いてあるのが)が凄い。流石にデカールであろうとは思いますが、それにしても綺麗に貼られていますね。こういうのが写真にした時に見ていて楽しいです。しかし英国空軍に重爆撃機あったのですね。航空機に詳しくないから知りませんでした。スピットファイアのような戦闘機はともかく、
爆撃機はB17とかをアメリカから借用していると思ってました。
戦争映画でも英国爆撃機というと「633爆撃隊」のモスキート(古い本だと戦闘機扱いされていたり、よく解らない)くらいしか知らないのですよ。
第二次世界大戦の前半は英国とドイツですが、後半はアメリカとドイツのイメージで、爆撃という大陸反攻はアメリカ機のイメージです。
やはりバトル・オブ・ブリテンのイメージが強くて、英国機と言うと戦闘機、スピットファイアなんですねぇ(笑)
メスを置かれても指導や趣味、まだまだ先生にはやられる事、
見届ける事がお有りだと思います。読者としては気長に待ちます。
では。
エアのハリファックス!よくぞ完成させましたなー、素晴らしい!!
古ーい金型をお見事です‥堂々とした躯体ですね〜。ショートスターリングはイタレリで出ていますがあれは新しいキットなんでしょうか?ランカスターもナナニイでいいキットありますかねー??
スターリングはイタレリで日本ではグライダー曳航型のしか購入できませんでした。金型はやや古めです。ランカスターはドイツレベルの物ですが、こちらは新しくて精巧な作りの様です。どちらも少しまとまった時間が取れる時に気合を入れて作ろうと思っています。