全国でノロウイルス患者増 さらに流行拡大の恐れ
嘔吐や下痢を繰り返す感染性胃腸炎の患者が、佐賀県を除く46都道府県で増加していることが、国立感染症研究所の集計で24日分かった。ほとんどがノロウイルスが原因とみられる。
全国約3千の小児科から報告された患者は、14日までの1週間で1医療機関当たり7・7人と4週連続で増加。この時期としては過去10年で最も多かった2006年(11・3人)に次ぐ。
同研究所感染症情報センターの安井良則主任研究官は「流行はさらに拡大する可能性が高い」としており、予防のために手洗いの徹底などを呼び掛けている。
都道府県別では、大分が1医療機関当たり30・2人と最も多く、山形23・0人、新潟19・5人、山口17・5人、長崎15・3人、福岡14・5人、山梨11・8人の順。
ノロウイルスは感染力が強く、患者の便や嘔吐物などを介して広がる。予防には、せっけんでしっかり手洗いをすることが重要で、嘔吐物や便などを処理する場合は周囲に広がらないように注意し、ふき取った場所を塩素系消毒剤で消毒するのが効果的だ。