第93回全国高校野球選手権静岡大会(朝日新聞社、県高校野球連盟主催)は7月9日午後2時50分、メーン球場となる草薙球場(静岡市)の島田商―清水商で開幕。決勝戦は同球場で27日に行われる予定となっている。各ブロックを展望する。
●Aブロック
シード校の韮山と浜松西に加え、3連覇を目指すノーシードの常葉橘を軸に展開か。常葉橘は1回戦を勝てば、韮山との対戦だ。
韮山は、速球に力がある杉山将、山本の両投手が安定。攻撃も小出を中心に長打力がある。常葉橘は、甲子園を経験した宮路、城戸を中心に、夏の勝ち方を知っている強みがある。24年ぶりのシード校の浜松西は伝統の守りに加え、爆発的な攻撃力を身につけた。
好試合が予想されるのは、俊足がそろい長打力もある日大三島と、土屋、渋谷の両エースが試合を作る静岡学園の対戦。三島南は打率3割を超える宮沢遼、石川が引っ張る。秋の県大会出場の誠恵は、堅い守備に定評がある。
●Bブロック
第2シードの静岡商を中心に、昨秋の県大会に出場した7校がひしめく激戦区だ。
静岡商は、右投手4人に、伝統の機動力が健在。春季東海大会では、選抜大会に出場した大垣日大に敗れたが、接戦を演じて自信を深めた。磐田東は、秋の県大会で準優勝の原動力となった左腕永田が復帰し、高校通算本塁打が30本を超える花嶋が援護する。
34年ぶりに春の県大会で勝利を挙げ、そのまま8強入りした三ケ日は、エース知久の出来が鍵。余計な失点を与えなければ勝負強い打線が期待できる。ともに昨秋の県大会出場校同士の対戦となった三島北―東海大翔洋、掛川西―三島は接戦が予想される。
●Cブロック
シード校の静清、常葉菊川が頭一つリードし、聖隷、御殿場西、藤枝明誠、伊東商、富士市立、榛原などの各校が追いかける。
静清は2年時から正選手だった野村、加藤のバッテリーを中心に堅い守備を誇る。常葉菊川は、高崎、長谷川を中心とした強力打線が今年も健在。投手の仕上がり具合が鍵だ。
昨夏ベスト8に躍進した聖隷は、鈴木寛、亀山の主力が残る。初優勝を目標に調子を上げている。
打線に切れ目がない藤枝明誠や、好投手の長橋がいる富士市立の戦いぶりも楽しみ。昨秋、榛原を21年ぶりの県大会に導いたエース森田は、変化球が多彩だ。課題だった打撃を爆発させたい。
●Dブロック
8年ぶりの甲子園出場を狙う静岡がややリードするが、飛龍、浜名、浜松工、富士宮北、浜松学院、市立沼津と伝統校や強豪校が居並ぶ最激戦区となった。
静岡は、岩崎、原崎の安定した投手陣に加え、高階、小川と強打者がそろう。飛龍は秋の県大会でベスト8、春にベスト4と好調を維持する。4番奥村を中心に打ち勝っており、渋谷、小川の両左腕も活躍が期待される。
昨夏ベスト4の浜松工は成瀬、丹羽を中心に打撃力を上げてきた。同ベスト8の富士宮北は昨夏を経験した佐野準、植松の両右腕が残るのが強み。浜松学院は140キロを超える速球派の山中、木下の両投手がおり、シード校と力の差はない。
今年も面白い試合が続きそうな気配です。
何処が優勝してもおかしくない接戦が・・・楽しみですね☆