近代科学は、例えば科学においては物質が分子から構成され、分子が原子から構成され、原子は原子核と電子から構成されるというように、一般に要素に分解することで物の本質を正確に理解しようとする。物理や化学ほど明確ではないものの、不動産に関する「科学」も同様であります。例えば、土地所有者は、近代になって個人の財産権としての土地所有権が確立し、わが国でも第2次世界大戦前は大土地所有制がまだ残っていましたが、戦後の農地解放によって土地所有権は一気に細分化され、右肩上がりの地価に支えられた経済構造と、継続する持家推進政策の結果、今やわが国は、世界で最も土地所有権が細分化された国のひとつとなりました。このことは、土地所有構造の要素化とも言い換えることができます。<o:p></o:p>