ゆうわファミリーカウンセリング新潟 (じーじ臨床心理士・赤坂正人)     

こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で、じーじ臨床心理士が新潟市で公園カウンセリングなどを相談・研究しています

きたやまおさむ『みんなの精神科-心とからだのカウンセリング38』1997・講談社

2024年12月24日 | 心理療法に学ぶ

 2016年ころのブログです

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 きたやまおさむさんの『みんなの精神科-心とからだのカウンセリング38』(1997・講談社)を再読しました。

 この本もずいぶん久しぶりです。

 きたやまおさむさんの本名は北山修さん。学者としては本名を名乗ります。

 そんなきたやまさんが一般向けに書いた精神科の本です(その後、文庫本も出ているようです)。

 もともとは雑誌・話の特集に連載された精神科についての連載。

 精神科の病気についてやカウンセリング、文化論、映画、などなど、多岐にわたって、気楽に読める文章が並びます。

 今回もいくつか印象に残った箇所がありました。

 ひとつは、子どもがおとなになることについての文章で、秘密をもつことと嘘をつくことの意味。

 子どもがおとなになるのはなかなかたいへんだなと考えさせられます。

 もうひとつは、サンタクロース。

 サンタクロースを信じられることは、子どもに楽観的な感覚を持たせてくれるといいます。

 そして、幻想が幻滅に至る過程にていねいにおとながつきあうことの大切さを述べます。

 以前、サンタさんについてのブログにも書いたように思いますが、やはりサンタさんをどれくらい信じられるかが子どもにとってはとても大切なことになるようです。

 さらには、きたやまさんお得意のつるの恩返しのお話。

 きたやまさんは、つるが逃げ去ることで終わらないで、つるの国まで追っかけて行って、つるを連れもどすことから、悲劇ではない、新しい物語が始まるかもしれない、といいます。卓見です。

 最後は、映画「マディソン郡の橋」。

 小児科医で精神分析家のウィニコットさんが、子どもが母親と二人でいて、一人でいることの大切さを述べていることに触れ、最後に出ていかない母親の大切さを指摘します。

 最近は、出て行ってしまう母親も増えていますが、深い考察が述べられています。

 軽い読み物ながら、考えさせられたり、刺激されることの多い本だと思います。               (2016?記)

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 2020年12月の追記です

 つるや母親が出ていかないで、ボロボロになりながらも、その場に「生き残ること」の大切さを精神分析では考えます。

 子育てはたいへんなことですが、周りの協力も得て、子どものそばで「生き残る」親が重要なようです。          (2020. 12 記)

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 ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人・個人開業)のご紹介

 経歴 1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ  

    1977年、ある四流私立大学文学部社会学科を卒業、浦和、新潟家庭裁判所などで家庭裁判所調査官として司法臨床に従事する  

    2014年、定年退職間際に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士)を修了 

    2017年、臨床心理士になる

 仕事 個人開業で、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを研究しています

 学会 精神分析学会、遊戯療法学会会員

 論文「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか 

 住所 新潟市西区

 mail  yuwa0421family@gmail.com    


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2 コメント

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Unknown (masashiclub)
2020-12-06 09:05:40
フォーク時代から北山修さんのファンでした😊
作詞された歌のオムニバスアルバム(レコード)も持っています。
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コメント、ありがとうございます (どさんこじーじ)
2020-12-06 10:58:18
北山修さんのレコードを持っていらっしゃるのですね。いいですねぇ。
精神分析学会では今もお元気で、大活躍ですよ。
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