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ゆうわファミリーカウンセリング新潟 (じーじ臨床心理士・赤坂正人)     

こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で、じーじ臨床心理士が新潟市で公園カウンセリングなどを相談、研究しています

松木邦裕『精神病というこころ-どのようにして起こりいかに対応するか』2000・新曜社

2024年10月10日 | 精神科臨床に学ぶ

 たぶん2015年ころのブログです

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 精神科医で精神分析家の松木邦裕さんの『精神病というこころ-どのようにして起こりいかに対応するか』(2000・新曜社)を再読しました。

 ずいぶん久しぶりの再読ということで(松木さん、ごめんなさい)、ところどころにアンダーラインや付箋があるのですが、例によって(?)、ほとんど覚えておらず、おかげさまでとても新鮮に読みました。

 このところ、精神科デイケアで勉強をさせていただきながら、精神病患者さんの不安や迫害妄想、処罰妄想などと罪悪感、後ろめたさの投影といったことなどを少し考えているのですが、ちょうど参考になりそうな記述があったりして、とても勉強になりました。

 特に、精神病の患者さんが破滅不安から逃れるために不安を周りに投影し、迫害妄想を形成するという説明は、とてもよくわかるような気がしました。

 また、この本では、病理の理解だけでなく、それらへの対応もとても具体的で、裏づけがあって、参考になります。

 いずれも、精神分析のクライン派の妄想・分裂ポジションの考え方や精神分析家のビオンさんのもの想いの考え方などが基本になっているようですが、とても難しいのでさらに勉強の必要性を感じました。

 今後ももう少し精神科デイケアでお世話になりながら、勉強と経験を積み重ねていきたいと思います。         (2015?記)

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 2019年夏の追記です

 ボランティアでおじゃまをしている精神科デイケアでの最近の議論は、妄想のあるメンバーさんにいかに対応するかという点。

 精神科医の中井久夫さんなどの本を読むと、否定も肯定もせず、不思議がることがいい、とあるのですが、興奮気味にやや早口でしゃべるメンバーさんにうまく対応するのはなかなかむずかしいことです。

 しかし、妄想を無理になくすことの危なさも述べられていますので、ゆっくりとつきあっていければと思います。

 さらに勉強が必要です。         (2019.7 記)

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 ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人・個人開業)のご紹介

 経歴 

 1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ。

 1970年、旭川東高校に進学するも、1年で落ちこぼれる。 

 1973年、某四流私立大学文学部社会学科に入学。新聞配達をしながら、時々、大学に通う。 

 1977年、家庭裁判所調査官補採用試験に合格。浦和家庭裁判所、新潟家庭裁判所、同長岡支部、同新発田支部で司法臨床に従事する。

 1995年頃、調査官でも落ちこぼれ、家族療法学会や日本語臨床研究会、精神分析学会、遊戯療法学会などで学ぶ。 

 2014年、定年間際に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士課程)を修了。 

 2017年、臨床心理士になり、個人開業をする。

 仕事 個人開業で、心理相談、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを相談、研究しています。

 所属学会 精神分析学会、遊戯療法学会

 論文「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか 

 住所 新潟市西区

 mail  yuwa0421family@gmail.com  


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2 コメント

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Unknown (happiness1207)
2024-01-14 10:14:52
精神科病院や精神科デイケア諸々の臨床経験ゼロで、精神科医と名乗る国が、日本医師会ですよね?
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コメント、ありがとうございます。 (どさんこじーじ)
2024-01-14 10:52:07
精神科医になる人には、精神科などでの臨床経験をある程度積んでほしいですよね。
臨床心理士や公認心理師でも臨床経験は必要です。
熱意だけではできない仕事で、経験と研修は必須だと思います。
返信する

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