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坂本嵩『開拓一家と動物たち-北の大地に素手で立ち向かった開拓家族の生活誌』1996・朝文社-直行さん一家の開拓話

2024年04月23日 | 北海道を読む

 2020年3月のブログです

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 坂本嵩さんの『開拓一家と動物たち-北の大地に素手で立ち向かった開拓家族の生活誌』(1996・朝文社)を再読しました。

 坂本嵩さんは六花亭の包装紙の草花の絵で有名な坂本直行さんの二男さん。

 その6人兄妹の二男坊の目から見た直行さん一家の北海道十勝での開拓生活がとても魅力的に描かれます。

 魅力的といっても開拓地のこと、その生活はいろいろと我慢と苦労の多いものですが、一方で、大自然の中での素敵な生活でもあります。

 馬や牛、羊、豚、鶏などとの生活、じゃがいもやとうもろこし、ビートなどの畑作、そして、熊の恐怖。

 今から70年から80年前の十勝です。

 当然、電気もない生活。

 しかし、一家は厳しい自然の中で協力をして、開拓の生活を進めます。

 そして、豊かな自然の中で子どもたちは伸び伸びと育ちます。

 嵩少年は料理がうまかったことから、一家の料理当番をすることが多かったようで、当時の開拓地での、質素だけれども、今から見るととても豪華な数々の料理が紹介されます。

 鮭や鱒、じゃがいもやとうもろこし、そして、牛乳などで作るシチューや石狩鍋などの料理。

 栄養満点で、おいしそうです。

 その開拓地も今は大規模農家に統合されて、昔の面影はないとのこと。

 自然豊かな開拓地がなくなってしまったのは残念なことです。

 今年の夏は久しぶりに十勝の開拓地跡を訪ねてみたくなりました。    (2020.3  記)

 


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