2020年3月のブログです
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先日、坂本直行さんの息子さんの坂本嵩さんの『開拓一家と動物たち』を読みましたので、こんどは直行さんご自身の『山・原野・牧場-ある牧場の生活』(1975・茗溪堂)を久しぶりに読みました。
直行さんは何度もご紹介していますが、六花亭の包装紙の花の絵を描かれたかた。
この本にもいくつかのきれいな草花の絵が描かれています。
もっとも、直行さんが有名なのは花の絵だけではなく、山の絵もすばらしく、日高の山や利尻、大雪など数多くの山の絵を描かれていて、じーじの部屋にも直行さんの山の絵や花の絵が孫娘たちの絵と並んで(直行さん、ごめんなさい)、たくさん飾ってあります。
本書は昭和初期に北海道の南十勝で開拓に従事した独身時代の直行さんと仲間の生活が描かれていますが、希望に燃えた若者の頑張りが読んでいて楽しいです。
厳しい自然の中で、決して楽な開拓生活ではないのですが、青年らしい楽観的な生活が心地いいです。
直行さんは北大の山岳部出身ですから、暇さえあれば山に行き、また、開拓地から見た美しい日高の山々の絵を描かれていて、本書は花の絵と山の絵、そして、開拓生活の絵が満載、カラーの絵もあって、直行さんファンにはまるで宝箱のような本です。
本を読んでいると、また南十勝の農村や海岸を訪ねてみたくなります。
今年の夏は、ぜひ南十勝の自然の中で、のんびりしたいな、と思いました。 (2020.3 記)