おはようございます。
今日は梅雨の晴れ間の湘南地方です。
さて、先週末に政府の知的財産戦略本部の会合が開催され、
標記案が公表されました。
「世界最速・最高品質の審査体制の実現」
「新たな職務発明制度の導入と営業秘密保護の強化」
「国際的な知財保護及び協力の推進」
など、たびたび目にしてきた項目が目立つ中、
「重点3本柱」の筆頭として
「地方における知財活用の推進」
が挙げられている点には注目すべきだと思います。
課題認識として、
・技術などの知的財産を権利化している中小企業数は、全中小企業385万社の1%にも満たないわずか3.3万社。
・ビジネスの視点からの中小企業による知財活用や、中小企業と大企業・大学とが知財面で連携しビジネス化する
取り組みの強化が課題。
・また農林水産分野においても模倣品等への迅速かつ的確な対応が必要
とし、
取り組むべき施策として
・都道府県の「よろず支援拠点」における相談体制及び「知財総合支援窓口」との連携を強化
・「知財総合支援窓口」においては、(独)工業所有権情報・研修館の下で、専門家を活用した
事業戦略を踏まえた知財戦略構築支援を強化
・地理的表示保護制度の活用によるブランド化の推進
などが列挙されています。
個人的には、地方/中小企業向けの施策により地域の知財への意識が高まり、
ひいては地域経済が活性化するの「なら」歓迎です。
でも間違っても、
1)マクロ的な経済効果を期待するだけの“公共投資”的な施策や
2)枠組みだけ作って中身が伴わない取り組みの結果、
“なんだ、知財なんて意味ないじゃん”と多くの人に感じさせてしまう施策
なにより
3)予算がつくから取り組む、という下心ありありな“専門家”を呼び寄せてしまうだけな施策
はご免こうむりたい、デス。
スタートアップ企業にとっても、また経常的な営業サイクルが出来上がっている企業にとっても
今まで知財にコストを割いてこなかったのに、いきなり知財活動を大々的にやろう、という動機は
求める方が酷というものです。
「知的『財産』」という言葉がミスリーディングなくらい、
「知的『財産』」が直接的にキャッシュインフローに結びつくことは、まずありません。
むしろ「盾」や「保険」のように、事業上回避すべきトラブルを未然に防止するための手段、
であり、或いはその意識を持つことで企業体質そのものが強化される、という側面が強いです。
体質改善には、長い時間がかかります。
また、他人と衝突するような商売を行っていなければ、基本的に知財はあまり必要性が高くありません。
別に、全中小企業385万社が皆特許を取ったりブランドを構築する必要はないのです。
事業を前に進めていくための手段は、知財の他にも多数あるのですから。
でも、事業が成長するにつれ、多かれ少なかれ、他人と利害がぶつかるものです。
その際に、何の手当もしていないと手遅れになってしまうということ、
そしてそのダメージは一般に想像されているよりも大きいということから、
「盾」や「保険」が必要なのです。
そして、企業が成長していく過程では、早晩知財的な考え方を身につけねばならないステージは来るのです。
当職は、地域で頑張り成長を期す企業や生産者の方々が報われるように、
知財的な考え方をじんわりお伝えしていっているところです。
注目度が高まるのはありがたいですが、一過性のものにならない継続的な施策を期待したいです。
当職も、今のスタンスで活動を継続していくつもりです。
今日は梅雨の晴れ間の湘南地方です。
さて、先週末に政府の知的財産戦略本部の会合が開催され、
標記案が公表されました。
「世界最速・最高品質の審査体制の実現」
「新たな職務発明制度の導入と営業秘密保護の強化」
「国際的な知財保護及び協力の推進」
など、たびたび目にしてきた項目が目立つ中、
「重点3本柱」の筆頭として
「地方における知財活用の推進」
が挙げられている点には注目すべきだと思います。
課題認識として、
・技術などの知的財産を権利化している中小企業数は、全中小企業385万社の1%にも満たないわずか3.3万社。
・ビジネスの視点からの中小企業による知財活用や、中小企業と大企業・大学とが知財面で連携しビジネス化する
取り組みの強化が課題。
・また農林水産分野においても模倣品等への迅速かつ的確な対応が必要
とし、
取り組むべき施策として
・都道府県の「よろず支援拠点」における相談体制及び「知財総合支援窓口」との連携を強化
・「知財総合支援窓口」においては、(独)工業所有権情報・研修館の下で、専門家を活用した
事業戦略を踏まえた知財戦略構築支援を強化
・地理的表示保護制度の活用によるブランド化の推進
などが列挙されています。
個人的には、地方/中小企業向けの施策により地域の知財への意識が高まり、
ひいては地域経済が活性化するの「なら」歓迎です。
でも間違っても、
1)マクロ的な経済効果を期待するだけの“公共投資”的な施策や
2)枠組みだけ作って中身が伴わない取り組みの結果、
“なんだ、知財なんて意味ないじゃん”と多くの人に感じさせてしまう施策
なにより
3)予算がつくから取り組む、という下心ありありな“専門家”を呼び寄せてしまうだけな施策
はご免こうむりたい、デス。
スタートアップ企業にとっても、また経常的な営業サイクルが出来上がっている企業にとっても
今まで知財にコストを割いてこなかったのに、いきなり知財活動を大々的にやろう、という動機は
求める方が酷というものです。
「知的『財産』」という言葉がミスリーディングなくらい、
「知的『財産』」が直接的にキャッシュインフローに結びつくことは、まずありません。
むしろ「盾」や「保険」のように、事業上回避すべきトラブルを未然に防止するための手段、
であり、或いはその意識を持つことで企業体質そのものが強化される、という側面が強いです。
体質改善には、長い時間がかかります。
また、他人と衝突するような商売を行っていなければ、基本的に知財はあまり必要性が高くありません。
別に、全中小企業385万社が皆特許を取ったりブランドを構築する必要はないのです。
事業を前に進めていくための手段は、知財の他にも多数あるのですから。
でも、事業が成長するにつれ、多かれ少なかれ、他人と利害がぶつかるものです。
その際に、何の手当もしていないと手遅れになってしまうということ、
そしてそのダメージは一般に想像されているよりも大きいということから、
「盾」や「保険」が必要なのです。
そして、企業が成長していく過程では、早晩知財的な考え方を身につけねばならないステージは来るのです。
当職は、地域で頑張り成長を期す企業や生産者の方々が報われるように、
知財的な考え方をじんわりお伝えしていっているところです。
注目度が高まるのはありがたいですが、一過性のものにならない継続的な施策を期待したいです。
当職も、今のスタンスで活動を継続していくつもりです。