弁理士『三色眼鏡』の業務日誌     ~大海原編~

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【商標_話題】横取り40万?

2017年01月27日 08時41分51秒 | 知財記事コメント
タイトルの意味が分かる人はきっとミリオンスロット(笑)

おはようございます!
薄曇りな帯広市内の朝です。
なんというか、あったかい。
私に修造のスタンドがついているのでしょうか。


さて、なんとなく普段と違うトーンの書き始めですが、
昨日はこの話題をあちこちで振られました。

PPAPの商標権を横取りした上田育弘氏
「歌いたければ金払え」


上田氏の主張はかいつまむと以下の通り。
1)自分の方がエイベックスより先願だったので私の勝ち
2)金儲けと指摘されるが「違法」ではない
3)(特許庁のこのHPの記載について)特許庁はもっと出願するよう促すのが本来の仕事。一部の人の出願が多いとがたがたいうべきではない


既に報道(というかワイドショーだよね)で触れられているように、
上田氏とその会社(ベストライセンス株式会社)の同様な出願は以前から多数あった。
この点については、当職のブログでも以前取り上げた(>これ)。
「違法」じゃないけど、法が予定していない不当な振舞い(“わざと”出願料を払わない、という部分ね)を行う者が法の保護を求めること自体がおかしい。

誤解されがちなのだけど、
上記の1)~3)の諸点、ひとつひとつを捉えると、別に間違ってない。
先願主義を基調とした日本の商標制度においては、出し抜かれる方も落ち度がないわけじゃない。

だけど、それを主張する前に“場代”を払ってないんだから言う権利はないわな、と。
問題は、条約の縛りでこういう行為に即座に対処できないということ。

特許庁も、意図的に後の出願にバンバン登録査定だしちゃえばよいのに。
出願費用払わないくらいだから、審判請求の費用も出さないんじゃないかな。
仮に審判請求されてもしばらーーく塩漬けにしてれば、資金尽きるでしょ。
(ま、お役所的にはムリだろうけど)

もう少し時間があるときにじっくり触れますが、ひとまず旬な話題なのでさっと触れてみました。

コメント
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