弁理士『三色眼鏡』の業務日誌     ~大海原編~

事務所開設12年目!
本ブログがKindle本に!「アマゾン 三色眼鏡」で検索!!

【知財記事(商標)】本物がニセモノに…

2018年11月02日 09時48分01秒 | 知財記事コメント
おはようございます!
突き抜ける秋晴れ!な今朝の@湘南地方です。

さて、今日はこんな記事

(EPOCH TIMESより引用)
=============================
無印良品、中国でパクリ会社に提訴され一審敗訴 「本物が偽物に負けた」とネット騒然

中国でパクリと終わりの見えない戦いが続く生活雑貨店「無印良品(MUJI)」。親会社である良品計画は中国の会社に商標を侵害されたとして訴えられた。一審裁判で同社が敗訴し、現在控訴中。複数の中国メディアの報道を受け、中国のネット上で物議をかもしている。

(中略)

タオルや寝具など織物(第24類)における「無印良品」との商標権が2001年に中国の海南南華公司に登録され、2004年8月に北京棉田に譲渡された。有効期限は2021年までになる。
良品計画は2001年から、中国で問題の商標権の取り消しを求め、複数回異議申し立てや訴訟を行ったが、いずれも認められず却下された。一審と二審は敗訴、12年に最高裁が「日本側の関連商品は中国市場での知名度を確認できない」として上告を退ける決定をした。

その結果、無印良品はやむを得ず中国市場向けの一部の織物商品の商標から漢字の「無印良品」を取り除き、「MUJI」のみを表示する対策を講じた。

しかし、無印良品はパクリとの戦いは終わることなく、事態は思わぬ展開を見せた。北京棉田および傘下の北京無印良品投資有限公司は昨年、類似商品の販売で商標権を侵害されたとして良品計画とグループ会社である無印良品(上海)商業有限公司を提訴した。
北京知的財産権裁判所は同12月15日、損害賠償など約62万元(1000万円相当)の支払いと実店舗およびネットショップで30日間謝罪文の掲載を命じる判決を下した。良品計画は一審判決を不服として控訴し、裁判は泥沼化の様相を呈している。

(以下略)
=============================
(引用終わり)

無印良品って、中国でも結構支持されているのだそうで(例えばこんな記事)。
まあ、だからこそ模倣品も出てくるのだろうし、ずっと知財に対してユルユルだった中国当局、そのひずみがこんな形で今になって表れてきていると見て取ることができる。
しかしまあ、“後発”の方が訴えてくるというのもなんとも不遜だよなぁ。

海外進出するときの「備え」として、ブランド保護も欠くことはできない。
無印にその点の対策未整備があったのか、回避可能だったのかは何とも言えないところだが、多品種を取り扱う業態ゆえ手続に負担感はあったのかなとも思う。
こうした事例も参考にしつつ、自社が海外展開する時は未然にトラブル防止することを心掛けたいものです。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする