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【知財記事(著作権)】ゲーム実況動画配信で初の逮捕者

2023年05月19日 09時29分52秒 | 知財記事コメント
おはようございます!
曇り空、ややムシムシする空気の@湘南地方です。

金曜日。まじか。一週間早すぎて…

さてさて、今日はこんな記事。

(日経新聞より引用)
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ゲーム実況配信で初逮捕 「指針」違反なら刑事責任も

ゲームの映像をインターネット上に投稿する「ゲーム実況」を巡り、配信者が著作権法違反の疑いで初めて逮捕された。2000年代後半に広がり、2兆円の国内ゲーム市場の裾野を支えるとされるが、企業に無断での配信は刑事責任を問われかねない。各社は容認される条件などをガイドラインで示しており、順守する必要がある。

「実況プレイは気をつけて」「ガイドラインに気をつけないと」――。SNS(交流サイト)上で18日、摘発を知ったユーザーらによる驚きの投稿が相次いだ。映像業界団体「コンテンツ海外流通促進機構(CODA)」によると、ゲーム実況の配信に関する逮捕は全国初とみられる。
(以下略)
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(引用終わり)

この事件については種々のメディアが記事として取り上げており、一通りさらっと目を通したが、
意外にも(日経さんゴメンナサイ)、日経の記事が一番しっかり記載している…というか、
他メディアがおそらく時事か共同通信の配信ほぼそのままと思われるのに対して、
解説もふんだんに盛り込んで飛びぬけて懇切丁寧。

法律にそのまま照らすと、いわゆる「ゲーム実況」ってほぼアウトなんですよね。
でもそれじゃあまりに窮屈なので、各プラットフォームなりメーカーなりが「ガイドライン」を設けており、
“一定のお作法の範囲内でやる分には権利行使しませんよ”と言っている。

著作権(法)の世界の何がややこしいかっていうと、
“ローカルルール”的なものが多すぎて、かつそのソースが一元化されていない、というところ。
条文をそのまま当てはめれば侵害行為にあたるものは、当然ながら
「権利者の許諾が無ければ」という条件付きで侵害にあたるもの。
都度許諾を得る、というケースもあるが、YouTubeなどの動画サイトを介して行う配信の場合、
YouTubeの方で包括的に権利処理をしているケースもある(「踊ってみた」「歌ってみた」の動画の多くがそう)。

また、本件のようにゲームメーカーの方でOKラインを開示してくれていることもある。
例えば「ストⅡ」シリーズ(今は「スト6」まで出てるのだとか…さすがにもうついていけん)を世に出している
カプコンさんが開示しているガイドラインはこちら

多くの企業が開示しているガイドラインの概略はどれも似たもののように見えるが、
それでも記事で取り上げられているように、ストーリーの開示(ネタバレ)を回避するためもあり
事細かにNGルールが決められているコンテンツもある様子。

ま、同士の間でコンテンツの話題であれこれ言う、というのがエンタメの楽しみの本筋だと思うけど、
Web上で一旦発信すると無限定に拡散されてしまうおそれがあるからねぇ。
全部OKとは言えんよね、そりゃ。

「配信社会の歩き方」、なかなか難しいのだけれど、
・最低限の法知識
・自分の「ムラ」(例えば格ゲーなら格ゲーの配信者界隈のネットワーク)のローカルルール
 に加えて
自分がやろうとしていることが“何かしら不当に他者の自由や権利を損なっていないか?”ということを感じるアンテナ
 を鍛えることが重要だよな、と改めて思うわけです。

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