さてさて、恒例企画への参加エントリでございます。
昨年のエントリはこちら(一昨年以降のリンクもこのページにあります)。
弁理士の日記念ブログ企画2020 byドクガク さん
でございます。
今年のテーマは「コロナ禍収束後の知財業界」ということで。
…たぶんですね、同業者によっては
・「コロナ禍」とはどこまでの現象のことを指すか?
・「収束」の定義は?
・「知財業界」とはいわゆる特許事務所だけでないと理解されるが外縁はどこまでを射程距離に含めるか
といったことを書く方もいると思います。
…職業病ですので、温かい目で見守ってください。
当職自身はそんなに職業病じゃないので(それはそれで問題だが)、
”afterコロナ/withコロナ時代にどうやって生き延びていく?”
という観点でポツポツと述べたいと思います。
before/after で変わったことって何があるかなぁ…と振り返ってみたのですが、
「一過性のもの」と「不可逆的なもの」があると思っています。
1.出張/顧客企業訪問が減った→一過性
代替手段として「Zoom」とか「Google Meet」とかでのミーティングは飛躍的に増えたものの、飽くまで代替的な手段でしかないなあ、と思っています。
もちろんリスク感応度は人それぞれで、うちはお客様商売である以上基本お客様のご意向に合わすわけですが、FtoFを完全に排除した商売にはならないんじゃないかな、と思っています。
少なくとも現在の当職にとっては、信用の構築をリモートで行う、ということは容易ではない。
ただこのあたりは「世代間差」がある要素でもあると思っています。比較的高齢な方ほどFtoFを重視する傾向(自分も含め)。今の若い方が将来どうなるのか…三つ子の魂百までなのか、年を取ると人恋しくなるのか(笑)
2.微生物対策のソリューションが生み出され、これにまつわる案件が増加した→不可逆
「ウイルス感染拡大防止」という新たな課題が地球上に突如としてぶん投げられた状態なわけで、これに対して全人類(の多く)が取り組み、一部がビジネスになっていく。これは、単純に案件数の増減という意味では、知財業界にとってはプラスの影響が長期的に生じるものと考えます。
このあたりは表現が難しいですね。決して事態の悪化など望んでおらず、課題解決のために人類の叡智が注がれるための「装置」として知財システムが機能する、その一翼を弁理士はじめ知財業界が担う、というと収まりがよいでしょうか。
3.在宅ワークが浸透し、働き方が変化した→不可逆
もともとこの業界、クライアントとの打ち合わせ以外で職場に「毎日」出勤しなければいけない理由って殆どないと思うんですよね。”情報セキュリティが”とか“労務管理が”とかまことしやかに言うけれど、リモートワークが原因で情報漏洩した、という話は今のところ聞かないし、職場に出てきていても働かない奴は働かない(笑)。
そもそも勤務時間で従業員を管理するということ自体が、業務の性質上合わないと思うんですよね。
緊急事態宣言中、弊所は従業員は基本在宅勤務or交代勤務(事務員←さすがに誰もいないと事務が滞るので)でした。それでアウトプットが落ちたかというとそうでもない。
むしろ所長の私が、普段は月の半分かそれ以上外出していて「リモートワーク」だったのが、毎日事務所にいる、という逆転現象。
つまるところこの「コロナ禍」で起きたことって、
“時間軸が早まった”
ということなんじゃないかと思います。
ムダだと思ってたけど惰性で続けてきたことを切り捨てるきっかけになったり、
忖度していたことを「こういうご時勢なので…」という免罪符でやめたり。
まだ“優しかった”時代が終わり、ムダ、非効率、不条理を切り捨てていかないと「即、アウト」の時代に突入。
いつだって「社会の変化」は「生き方の変化」を強制するもの。
それが、ウイルスという「目に見えないもの」が「目に見えるかたち」で一気に促した、ということかと。
経営者としては、常にforecastすることが大事ですが、その射程距離の延長と精度の向上がいきなり突然に求められている、ということ。その事実から目を背けずに、時代のスピードに合わせて決断していくこと。
医療リソース的な意味では未曽有の危機だったわけだし決して軽視するつもりはないけれど、
生きていれば訪れる大波小波のひとつ、と捉えるのが妥当じゃないのかな、と思っています。
昨年のエントリはこちら(一昨年以降のリンクもこのページにあります)。
弁理士の日記念ブログ企画2020 byドクガク さん
でございます。
今年のテーマは「コロナ禍収束後の知財業界」ということで。
…たぶんですね、同業者によっては
・「コロナ禍」とはどこまでの現象のことを指すか?
・「収束」の定義は?
・「知財業界」とはいわゆる特許事務所だけでないと理解されるが外縁はどこまでを射程距離に含めるか
といったことを書く方もいると思います。
…職業病ですので、温かい目で見守ってください。
当職自身はそんなに職業病じゃないので(それはそれで問題だが)、
”afterコロナ/withコロナ時代にどうやって生き延びていく?”
という観点でポツポツと述べたいと思います。
before/after で変わったことって何があるかなぁ…と振り返ってみたのですが、
「一過性のもの」と「不可逆的なもの」があると思っています。
1.出張/顧客企業訪問が減った→一過性
代替手段として「Zoom」とか「Google Meet」とかでのミーティングは飛躍的に増えたものの、飽くまで代替的な手段でしかないなあ、と思っています。
もちろんリスク感応度は人それぞれで、うちはお客様商売である以上基本お客様のご意向に合わすわけですが、FtoFを完全に排除した商売にはならないんじゃないかな、と思っています。
少なくとも現在の当職にとっては、信用の構築をリモートで行う、ということは容易ではない。
ただこのあたりは「世代間差」がある要素でもあると思っています。比較的高齢な方ほどFtoFを重視する傾向(自分も含め)。今の若い方が将来どうなるのか…三つ子の魂百までなのか、年を取ると人恋しくなるのか(笑)
2.微生物対策のソリューションが生み出され、これにまつわる案件が増加した→不可逆
「ウイルス感染拡大防止」という新たな課題が地球上に突如としてぶん投げられた状態なわけで、これに対して全人類(の多く)が取り組み、一部がビジネスになっていく。これは、単純に案件数の増減という意味では、知財業界にとってはプラスの影響が長期的に生じるものと考えます。
このあたりは表現が難しいですね。決して事態の悪化など望んでおらず、課題解決のために人類の叡智が注がれるための「装置」として知財システムが機能する、その一翼を弁理士はじめ知財業界が担う、というと収まりがよいでしょうか。
3.在宅ワークが浸透し、働き方が変化した→不可逆
もともとこの業界、クライアントとの打ち合わせ以外で職場に「毎日」出勤しなければいけない理由って殆どないと思うんですよね。”情報セキュリティが”とか“労務管理が”とかまことしやかに言うけれど、リモートワークが原因で情報漏洩した、という話は今のところ聞かないし、職場に出てきていても働かない奴は働かない(笑)。
そもそも勤務時間で従業員を管理するということ自体が、業務の性質上合わないと思うんですよね。
緊急事態宣言中、弊所は従業員は基本在宅勤務or交代勤務(事務員←さすがに誰もいないと事務が滞るので)でした。それでアウトプットが落ちたかというとそうでもない。
むしろ所長の私が、普段は月の半分かそれ以上外出していて「リモートワーク」だったのが、毎日事務所にいる、という逆転現象。
つまるところこの「コロナ禍」で起きたことって、
“時間軸が早まった”
ということなんじゃないかと思います。
ムダだと思ってたけど惰性で続けてきたことを切り捨てるきっかけになったり、
忖度していたことを「こういうご時勢なので…」という免罪符でやめたり。
まだ“優しかった”時代が終わり、ムダ、非効率、不条理を切り捨てていかないと「即、アウト」の時代に突入。
いつだって「社会の変化」は「生き方の変化」を強制するもの。
それが、ウイルスという「目に見えないもの」が「目に見えるかたち」で一気に促した、ということかと。
経営者としては、常にforecastすることが大事ですが、その射程距離の延長と精度の向上がいきなり突然に求められている、ということ。その事実から目を背けずに、時代のスピードに合わせて決断していくこと。
医療リソース的な意味では未曽有の危機だったわけだし決して軽視するつもりはないけれど、
生きていれば訪れる大波小波のひとつ、と捉えるのが妥当じゃないのかな、と思っています。