弁理士『三色眼鏡』の業務日誌     ~大海原編~

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【知財記事(商標)】私はたけのこ派

2021年08月24日 08時39分54秒 | 知財記事コメント
おはようございます!
気持ちの良い天気の@札幌です。

日曜の午後に到着してからお籠り3日目です。
溜まっている案件を少しでも解決していかなければ。

さて、今日はこんな記事

(TBS NEWSより引用)
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特許庁 明治「たけのこの里」の形状を商標登録 “特別な形と証明”

菓子メーカーの明治は、特許庁に出願していたチョコレート菓子の「たけのこの里」が商標登録されたことを明らかにしました。

商標登録されたのは、明治の主力チョコレート菓子「たけのこの里」の立体的な形状です。2018年5月に特許庁に出願し、一度は拒否されたものの、3年を経て先月21日に登録されました。
(以下略)
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(引用終わり)

食べ物それ自体の形で商標登録を受ける例は極めて少ない。
確かにJ-Platpatで飲食料品関係の立体商標登録(約750件)をざっとみてみても、
多くは“飲み物(お酒)のボトル”で、これがざっと見200件くらい?
あとは商品パッケージについての登録か、キャラクターの人形の立体商標、という感じ。

常々言っているように商標権は「半永久権」、つまり一度登録を得られたらあとは更新登録料を支払う限り審査なく半永久的に保持可能。
なので“例外的に独占させても良いかどうかキワキワな事案”については厳しく審査がされる。
きのこの山に続きたけのこの里も登録に至った、ということで、
明治さんとしてはどちらのファンの期待にも応えたことになり一安心(?)だろう。

2019年以降はファイル閲覧しなくても意見書記載内容などの経過情報を見ることができるようになっていて、
たけのこの里についてもその中身を見ることができるようになっている。
年間40億円以上売れてるのね。
そして純粋想起(=商標の画像を提示して商品名を質問)での正答率が89%で
周知性が認められている。
3条2項の主張のハードルを推し量るには参考となる数値。

実際のところ、きのこやたけのこに似た商品を他社が出したとしても
不正競争防止法で対処は可能なのではないかと思われるけど、
登録しておくことによるけん制効果で未然にトラブルを防ぐ、ということよね。





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