弁理士『三色眼鏡』の業務日誌     ~大海原編~

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【知財記事】彼女とデートなう に使っていいよ のお話

2017年06月09日 08時38分29秒 | 知財記事コメント
※リンク一部修正しました。

おはようございます!
梅雨入り宣言したら雨が降らない、という例年のお約束を繰り広げている湘南地方です。

さて、ここ数日で
・トマトジュース製法特許の件
・ソニーのアメリカでの特許侵害被疑の件
・JASRACと音楽教室の件
など、知財関係のニュースが新聞紙面やモニタを賑わせております。

数年前に比べて、知財関連のニュースが記事になることが増えたような気がします。
カタめの新聞記事にとどまらず、お茶の間向けのワイドショーなんかでも取り上げられたり。
勝った負けたの結論部分だけは判りやすく、その過程はややこしいから話のネタにしやすいということなのですかね。

どのような形であれ、話題にあがること自体は業界的にも悪いことではないよな、と思います。
大事なのは、その流れを受けて我々=業界の「中の人」がきっちり正しい情報を興味を持たせる形で伝えていけるか、なわけで。

このブログでもときどき知財記事を取り上げてはその記事の不正確さを指摘しては嘆くわけですが、
嘆いているだけではだめで、関心を持った人により適切な情報をお伝えすることを繰り返すことで
弁理士なるものの認知を向上する、という取り組みも必要だと思うんだよな、と思うのです。

ちょっと脱線しました。
そんなわけで知財記事が増えているなあ、と。
その原因のもう一つは、CGM(Consumer Generated Media)が当たり前のものになったことが挙げられると思います。
一般の人が不特定多数の前で「表現」する機会が増えた、それも写真やら動画やら簡単にペタペタ張って投稿できるようになったものだから
今まで気にする必要がなかったことまで気にしなければいけなくなった、という。

ここ直近で象徴的なのは、橋本環奈さんの「彼女とデートなう」の件。
(※リンクはまとめサイトです。)
ちょこちょこ調べてみると、どうもオリジナルはこちらの方のツイートのようです。
この方、「彼女と〇〇なう!」シリーズをしばしばツイートしているようでなかなか楽しいです。

知らなかったのですが、「彼女(彼氏)と〇〇なう」って使っていいよ。シリーズ、有名人/無名人(?)問わず
かなりの件数のツイートがあるようです。「#彼女とデートなう」なるハッシュタグも予測変換で「かの…」までで出るくらい。
しかし、やはり「1000年に1人」のなせる業なのでしょうか、こんなムーブメントを40代男性が知るに至ったのは橋本環奈の影響力。

さて。

これ、自撮りだったら本人=著作者=著作権者=パブリシティ権(有名な人の場合)/肖像権(そうでない人の場合)の保有者だから特に問題はないのですが、
同行している人に撮ってもらっている場合、著作者は撮影者なわけで、
橋本環奈さんがOKしても「カメラマン」がNOと言ってたらNOなわけです。
著作権の譲渡を受けていれば別ですが。
橋本さんはパブリシティ権の関係から「使っていいよ」といっている(しかも場面を限定して)。

そりゃさすがにツイートしてるくらいだから撮影者の了解はとってるんでしょうけど、
このあたりゴチャゴチャにコメントしている記事が散見され気になったので言及してみました。

彼女とデートなう に使っていいよ(って撮った人も言ってる) とするくらいが本当は正しいのかな。くどいけど。

長くなったので今日はこの辺で。





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