弁理士『三色眼鏡』の業務日誌     ~大海原編~

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【不競法】老舗間でのトラブル

2018年06月06日 08時11分19秒 | 実務関係(商・不)
おはようございます!
雨がしとしとと降る今朝の湘南地方です。
…今日あたりから関東地方も梅雨入りですかね。

さて、今日はこんな記事

(日本経済新聞より引用)
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京都銘菓「八つ橋」 創業年巡り提訴、競合老舗相手に

京都銘菓「八つ橋」の老舗「井筒八ッ橋本舗」(本店・京都市東山区)は4日、のれんや商品説明書などに「創業元禄二年」と事実と異なる記載をしたとして、別の老舗「聖護院八ッ橋総本店」(同市左京区)に不正競争防止法に基づき記載の差し止めと600万円の損害賠償を求める訴訟を京都地裁に起こした。

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(引用終わり)

「品質について誤認をさせるような表示」ということで2条1項14号の不正競争行為でしょうか…?
今朝ニュースで原告側の会見の模様をちらりと見ましたが、会見をされていた方は94歳。
歳を重ねても尚看板を守るために寿命を賭している悲壮感が感じられた。

こちらのブログで今回の訴訟の伏線についても触れている。
組合内部での不協和音が顕在化したかたちか。

昨日の件(=小田原かまぼこ)でも触れたけど、
競争優位性を確保するためのツールとしての知的財産権が、“内輪もめ”のために誤用されてしまう状況は、業界関係者としてはちょっと悲しい。

本件について、という意味ではなくおよそ「本家」「元祖」を争うケースにおいてしばしばみられるつばぜり合いは、
市場のパイ自体が減少しているが故の断末魔なのだろうか?
本当は、顧客のニーズが時代に応じて遷移しているにもかかわらず「伝統」に縛られて対応できていないために商機を逃しているのではないか?

伝統と革新。両立するためのデザインとイノベーション、であるべきだと思うんだよなー。
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