ドイツの3B政策とイギリスの3C政策
3Bは、ドイツの植民地(獲得)政策で、ベルリン・バグダード・ビザンチウム(イスタンブル)
3Cは、イギリスの植民地(獲得)政策で、カイロ・ケープタウン・カルカッタ(コルカタ)
3Cは既存の体制で、そこに新興の3Bが食い込むという形で、この2つがぶつかったため第1次世界大戦につながりました。
19世紀末のヴィルヘルム2世時代のドイツ帝国は、首都ベルリンからトルコのイスタンブールを通って、イラクのバグダッドに至るバグダッド鉄道を建設しました。
イギリスがボーア戦争中の1899年には、ドイツは隙をついて鉄道をさらに南進させ、遂にペルシャ湾に至る利権を獲得して油田の開発に乗り出しました。その中心となったのが、ジーメンスが設立したドイツ銀行です。
その背後には、アメリカのロックフェラー家がいたとも言われています。 ヴィルヘルム2世は、オランダ、ベルギー・バンクカン半島そしてペルシア湾にまで及ぶ広大な新ゲルマン国家をつくっることを夢見、同時に大海軍の建設にも乗り出していました。
ところで、1852年から1914年の間に、N・M・ロスチャイルド&サンズが発行した債権の地域別割合は、イギリス9%、イギリス本国以外の大英帝国6%、ヨーロッパ大陸46%、北アメリカ23%、ラテンアメリカが15%なそとなっています。
大英帝国のシェアが小さく、ヨーロッパ大陸が約半分のシェアを占め、南北アメリカがこれに続いています。全体では民間よりも公的セクターの方が圧倒的に多く94%となっていました。
この間、一貫して、ヨーロッパ大陸や南北アメリカの政府への投資に力をいれていました。
実際、ロンドン家がフランス、オーストリアなどでの起債の役割を担い続けることは、大英帝国の安全保障上も重要でした。
「ロスチャイルド家は、需要な19世紀にアメリカへの投資に意欲的ではなかった。 そのためにロックフェラーとモルガンに出し抜かれた」 というような話が世間に流布されますが、これはデタラメです。
確かにロンドンのマーチャント・バンク(国際銀行)が発行したアメリカとカナダの鉄道証券を例に見る限りでは、1位のベアリング商会の取扱高は、N・M・ロスチャイルド&サンズの40倍を超える金額です。
しかし、セリグマン商会、半部ローズ銀行、モルガン・グレンフェルなどロスチャイルド連合としての合計金額では、両者は逆転します。
一方、それぞれの国内で、パリ家は特に北部鉄道の大株主として成功を収め、ロンドン家は国防分野で大きな成功を収めました。
ロンドン家は外交的に大英帝国の重心となり、アルフレッドは大邸宅での晩餐を利用し、「物静かな辣腕外交官」として、アフリカ、南アメリカ、そして太平洋地域に於けるイギリスとドイツとの植民地政策の利害調整や両国関係に危機が生じたときの仲裁に大役を果たしました。
彼はサモア機器を裏で解決し、ベネズエラの債務危機で英独に協調させ、アフリカにおけるポルトガル領の英独への割譲についても関与しました。
第一次世界大戦後、数年を経て多くの外交関係の出版物が出ると、大戦前の列強の外交にアルフレッドがどれほど深く関わっていたかが世に知られました。
ロンドン家は、イギリスの帝国主義政策の波に乗って、海外での鉱山投資や金属や宝石の国際市場に特に大きく関与し、その利益は途方もなくばくだいでした。
N・M・ロスチャイルド&サンズは、インド・南アフリカや北アメリカ西岸での鉱山に巨額の投資を行い、さらにその銀行業務は南アメリカでは全域に及んでいました。
イギリス政府などを使っての政治的介入が必要な場合もありました。 ロンドン家もパリ家も借入国の政情が不安定で債権が危険に晒されるような場合には、その国への直截的な政治介入を求めました。
世界のルビーの9割を産するといわれたビルマのルビー鉱山や、世界のニッケル資源の4分の1を有しているニューカレドニアのニッケル鉱山への投資には、イギリス政府やフランス政府による直接の支配が必要でした。
また、ロンドン家は、南アフリカ地域の金やダイヤモンド鉱山に強く引きつけられ、セシル・ローズらを支援しました。
ロスチャイルド家は、19世紀後半から20世紀初頭にかけて、このような形での世界の経済のグローバル化大きな役割を果たしました。
(おまけ)
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