これは個人的な先入観?偏見?といってしまってはオーバーですが、
時代小説を(本職)としている作家が書く現代小説は、やはりどこか
文のタッチが(時代がかってる)といいますか、そして、現代小説を
書く作家が書く時代小説は、文のタッチが(時代がかってない)ように
思うのです。
どっちが良い悪いというわけではなく、なんていうんですかね、その
作家の”クセ”みたいなものがあるんでしょうか。
さて『お腹召しませ』ですが、短編が6編、表題作の『お腹召しませ』
は、江戸屋敷勘定方の高津又兵衛が、切腹しろとつっつかれています。
何がどうしてそうなったのかというと、入り婿の与十郎が、藩の公金
を盗んで吉原の女といっしょに”消えて”しまったのです。
さて、上役の評定の結果、家禄召し上げとなるのですが、それは又兵衛
困ります。そこで代わりといってはなんですが、又兵衛が切腹をして、
孫を後見人として預け「このたびの不始末は私の責任にて、一命を以って
お詫びし、孫に家門相続してあげてください」と・・・
家では、夫に逃げられた娘、そして長年連れ添った妻までもが、早く
腹と切れ切れとばかり。親友に介錯を頼むも、俺に人殺しさせる気か
と断られ、さて又兵衛どうする。
その他、与力が勤番中に突然消えた、これは”神隠し”か?という
「大手三之御門御与力様失踪事件之顛末」、”斜籠”という謎の
儀式を訓練させられる殿様の「安藝守様後難事」、自分の女房が国元
で浮気をしているという話の「女敵討」、幕末、その名も”浅田次郎
左衛門”という与力の話「江戸残念考」、そして、明治になって荒廃
した武家屋敷界隈で多発する夜鷹殺し事件「御鷹狩」。
それぞれ、本編とは別にプロローグとエピローグがあって、これもまた
面白いです。
時代小説を(本職)としている作家が書く現代小説は、やはりどこか
文のタッチが(時代がかってる)といいますか、そして、現代小説を
書く作家が書く時代小説は、文のタッチが(時代がかってない)ように
思うのです。
どっちが良い悪いというわけではなく、なんていうんですかね、その
作家の”クセ”みたいなものがあるんでしょうか。
さて『お腹召しませ』ですが、短編が6編、表題作の『お腹召しませ』
は、江戸屋敷勘定方の高津又兵衛が、切腹しろとつっつかれています。
何がどうしてそうなったのかというと、入り婿の与十郎が、藩の公金
を盗んで吉原の女といっしょに”消えて”しまったのです。
さて、上役の評定の結果、家禄召し上げとなるのですが、それは又兵衛
困ります。そこで代わりといってはなんですが、又兵衛が切腹をして、
孫を後見人として預け「このたびの不始末は私の責任にて、一命を以って
お詫びし、孫に家門相続してあげてください」と・・・
家では、夫に逃げられた娘、そして長年連れ添った妻までもが、早く
腹と切れ切れとばかり。親友に介錯を頼むも、俺に人殺しさせる気か
と断られ、さて又兵衛どうする。
その他、与力が勤番中に突然消えた、これは”神隠し”か?という
「大手三之御門御与力様失踪事件之顛末」、”斜籠”という謎の
儀式を訓練させられる殿様の「安藝守様後難事」、自分の女房が国元
で浮気をしているという話の「女敵討」、幕末、その名も”浅田次郎
左衛門”という与力の話「江戸残念考」、そして、明治になって荒廃
した武家屋敷界隈で多発する夜鷹殺し事件「御鷹狩」。
それぞれ、本編とは別にプロローグとエピローグがあって、これもまた
面白いです。