結局、先月は1日しか投稿できませんでした。
「今日あった出来事」とかを書くのであれば、まあ別にブログではなくツイッターとかでもじゅうぶんなんでしょうけど、一応は「書評ブログ」なんで、投稿してないということは、つまり本が読めていないんですね。
で、先日のこと、ちょっとした待ち時間があって、暇つぶしにこの『ないしょないしょ』を持っていって、読み始めたら、これが久しぶりの池波正太郎ワールドだったのでガッと心を掴まれてしまい、用が済んで家に帰り、いつもですとなんだかんだで布団に入ったらバタンキューなのですが、早く続きを読みたくて、そのまま一気に読み終わって、気が付いたら外がうっすら明るくなっていた・・・
さて、そんなことはさておき、『ないしょないしょ』ですが、お福という女性が主人公です。剣客商売のファンの方なら、途中、奉公先で手裏剣を教わるあたりで、
「あれ、この人は『杉原秀』か?」
と思ったでしょうが、まったく違いました。そもそも秀はたしか剣客の一人娘だったはず。
で、このお福ですが、生まれは越後。はやくに両親が病気で亡くなり、新発田城下の剣術道場の先生、神谷弥十郎のもとに奉公に。
弥十郎は妻を病気で亡くし、家には下男の五平がいます。
ある夜、弥十郎は出かけて、何者かに矢で撃たれ、さらに斬られて殺されます。じつは弥十郎の出かける直前、五平に「もしかしたら生きて戻ってこれない」と言い残し、自分にもしものことがあったらということで、十五両もの大金を五平とお福で分けてくれと渡していたのでした。
葬式も終わり、奉行所の取り調べも済んで、五平はお福に「江戸へ行ってみないか」と誘うのです。
そうして江戸へ出たふたり。はじめは五平の甥っ子にお世話になり、五平は若いころ江戸に住んでいたときの店でふたたび奉公することに。そしてお福は御家人の三浦平四郎の家で奉公することに。
朝になると、平四郎は庭に出て、戸板に隅で的を書いて、そこに鉄の棒のようなものを投げる訓練をしているのですが、それを見ていたお福に気付くと「やってみないか」と教えます。
それから数年が過ぎ、お福は江戸に馴染んだようで、料理も上達し、平四郎に教わってる手裏剣もみるみる上達していきます。
そんなある日のこと、お福が両国橋を渡っていると、向こうから見覚えのある侍が。その侍は、新発田城下にいた松永市九郎だったのです・・・
お福は、新発田にいた侍を見たことを五平に報告すると、五平は驚きます。じつはこの松永という侍、かつては新発田城下で神谷弥十郎と同じく剣術の道場をひらいていて、五平がいうには、弥十郎が殺された翌日に新発田から消えたらしく、ふたりの間にはなにやら遺恨があるらしいのですが・・・
ここまで書いて「どこが剣客商売の番外編なんだ」ってなもんですが、三浦平四郎の友人として、秋山小兵衛が登場します。
読み終わってみて、あらためて思うことは、まずこのタイトルが、実に良いですね。
そして、このお福の人生。数年前にヒットした曲の歌詞で「人生捨てたもんじゃないよね あっと驚く奇跡が起きる」っていう部分が浮かびました。どういった「奇跡」なのかは、ないしょないしょ。
「今日あった出来事」とかを書くのであれば、まあ別にブログではなくツイッターとかでもじゅうぶんなんでしょうけど、一応は「書評ブログ」なんで、投稿してないということは、つまり本が読めていないんですね。
で、先日のこと、ちょっとした待ち時間があって、暇つぶしにこの『ないしょないしょ』を持っていって、読み始めたら、これが久しぶりの池波正太郎ワールドだったのでガッと心を掴まれてしまい、用が済んで家に帰り、いつもですとなんだかんだで布団に入ったらバタンキューなのですが、早く続きを読みたくて、そのまま一気に読み終わって、気が付いたら外がうっすら明るくなっていた・・・
さて、そんなことはさておき、『ないしょないしょ』ですが、お福という女性が主人公です。剣客商売のファンの方なら、途中、奉公先で手裏剣を教わるあたりで、
「あれ、この人は『杉原秀』か?」
と思ったでしょうが、まったく違いました。そもそも秀はたしか剣客の一人娘だったはず。
で、このお福ですが、生まれは越後。はやくに両親が病気で亡くなり、新発田城下の剣術道場の先生、神谷弥十郎のもとに奉公に。
弥十郎は妻を病気で亡くし、家には下男の五平がいます。
ある夜、弥十郎は出かけて、何者かに矢で撃たれ、さらに斬られて殺されます。じつは弥十郎の出かける直前、五平に「もしかしたら生きて戻ってこれない」と言い残し、自分にもしものことがあったらということで、十五両もの大金を五平とお福で分けてくれと渡していたのでした。
葬式も終わり、奉行所の取り調べも済んで、五平はお福に「江戸へ行ってみないか」と誘うのです。
そうして江戸へ出たふたり。はじめは五平の甥っ子にお世話になり、五平は若いころ江戸に住んでいたときの店でふたたび奉公することに。そしてお福は御家人の三浦平四郎の家で奉公することに。
朝になると、平四郎は庭に出て、戸板に隅で的を書いて、そこに鉄の棒のようなものを投げる訓練をしているのですが、それを見ていたお福に気付くと「やってみないか」と教えます。
それから数年が過ぎ、お福は江戸に馴染んだようで、料理も上達し、平四郎に教わってる手裏剣もみるみる上達していきます。
そんなある日のこと、お福が両国橋を渡っていると、向こうから見覚えのある侍が。その侍は、新発田城下にいた松永市九郎だったのです・・・
お福は、新発田にいた侍を見たことを五平に報告すると、五平は驚きます。じつはこの松永という侍、かつては新発田城下で神谷弥十郎と同じく剣術の道場をひらいていて、五平がいうには、弥十郎が殺された翌日に新発田から消えたらしく、ふたりの間にはなにやら遺恨があるらしいのですが・・・
ここまで書いて「どこが剣客商売の番外編なんだ」ってなもんですが、三浦平四郎の友人として、秋山小兵衛が登場します。
読み終わってみて、あらためて思うことは、まずこのタイトルが、実に良いですね。
そして、このお福の人生。数年前にヒットした曲の歌詞で「人生捨てたもんじゃないよね あっと驚く奇跡が起きる」っていう部分が浮かびました。どういった「奇跡」なのかは、ないしょないしょ。