ようやく読みました。
まあストーリーというかこのタイトルにインパクトがあってやたらと「(人の名前)、○○ってよ」という言葉を目にしましたね。
まず、高校のバレー部キャプテン、桐島が突然部活をやめます。で、この桐島という人物、一切話に登場しません。「なんという斬新な構成!」というわけではなく、有吉佐和子「悪女について」なんかは、謎の死を遂げた女性富豪の生前を知るさまざまな証言をもとに人物像が浮かび上がってくるという話なのですが、これもはっきりとは登場しません。
一方『桐島、部活~』はといいますと、桐島の人物像は別にして、彼が部活をやめることになり、一見なんの関係もなさそうな同じ高校に通う生徒たちのちょっとした変化が描かれています。
この「なんの関係もなさそうな」生徒のチョイスが、いいですね。学校におけるヒエラルキーの上位、中位、下位っていうんですか。
もちろん「関係なさそうな」どころか、桐島がやめることによってモロに変化を受けることになる、バレー部の控えの生徒もいますけどね。
学校のヒエラルキーを描くと、ちょっとバランスを崩すと読んでて不愉快になりがちですけど、そこらへん実に微妙なバランスで、それなりに残酷に、それなりに瑞々しく描くというのは、並の小細工では書けないと思います。
つまり、これは作者が書いた当時若かったからという問題ではなく、ストーリーテリングの才能があるんでしょう。
まあストーリーというかこのタイトルにインパクトがあってやたらと「(人の名前)、○○ってよ」という言葉を目にしましたね。
まず、高校のバレー部キャプテン、桐島が突然部活をやめます。で、この桐島という人物、一切話に登場しません。「なんという斬新な構成!」というわけではなく、有吉佐和子「悪女について」なんかは、謎の死を遂げた女性富豪の生前を知るさまざまな証言をもとに人物像が浮かび上がってくるという話なのですが、これもはっきりとは登場しません。
一方『桐島、部活~』はといいますと、桐島の人物像は別にして、彼が部活をやめることになり、一見なんの関係もなさそうな同じ高校に通う生徒たちのちょっとした変化が描かれています。
この「なんの関係もなさそうな」生徒のチョイスが、いいですね。学校におけるヒエラルキーの上位、中位、下位っていうんですか。
もちろん「関係なさそうな」どころか、桐島がやめることによってモロに変化を受けることになる、バレー部の控えの生徒もいますけどね。
学校のヒエラルキーを描くと、ちょっとバランスを崩すと読んでて不愉快になりがちですけど、そこらへん実に微妙なバランスで、それなりに残酷に、それなりに瑞々しく描くというのは、並の小細工では書けないと思います。
つまり、これは作者が書いた当時若かったからという問題ではなく、ストーリーテリングの才能があるんでしょう。
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