ロゴス古書

 年年歳歳 花相似たり
 歳歳年年 人同じからず 

肉眼で見える星の研究

2011年04月01日 | 随想・日記

 

 上記の書は、草下英明氏や大沢正善氏の優れた研究があります。最近

 大沢さんの「宮沢賢治と吉田源冶郎『肉眼で見える星の研究』」を、KAGAWA GALAXY 「吉田源冶郎・幸の世界」で鳥飼慶陽氏がこの論考を高く評価しておられた。

 ところで鳥飼氏が<「箱入り初版本」が見つかる!>で

   それともうひとつ、同じ初版で奥付の発行日も「大正11年8月20日」と同じであるのに、あのテニスンの言葉と「伝説のプレイアデス」の絵が収まり、手元の初版にはそれがないことも判る。

 とありますが、わたくしのところにある二冊の初版本(大正十一年八月二十日発行 発行所 警醒社書店)には以下のように入っています。 この本は、天金の背皮金文字で上製本です。

  テニスンの詩は鈴木大拙「禅仏教に関する講演」で、西洋と東洋の理解の用例でとりあげられていた。芭蕉の俳句「よく見れば薺花咲く垣根かな」と、テニスンの「壁の割れ目に花咲けり・・・・・」をあげて、東洋の沈黙と西洋の雄弁を”言葉を化して肉体とする”技術や宗教について語られていた。

 吉田源冶郎は上記の本でテニスンの詩を三例あげている。

   上記の本は、賢治作品を読み解くには欠かせないと考られる本である。

     (小さい画像はクリックしてご覧下さい) 

 

   

 

 写真は 近世 泰西英傑傳 第二巻 (明治四十四年一月三一日発行 発行所大日本文明協會)より