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【奈良・春日大社】国宝御本殿特別公開で後殿(うしろどの)と、初公開“御本殿磐座”を見て参りました。

2015-04-10 | 磐座・巨石・霊石
 現在奈良の春日大社で開催されている「国宝御本殿と御仮殿特別参拝」へ、サクラさんと拝観して参りました。
御本殿の特別参拝は、5月いっぱい執り行われているので、慌てて行くことも無かったのですが併せて初公開の御神宝「鹿島立御神影図と鹿島立鉾」の特別公開日が4月5日までだったので、日程を急遽3日~4日に繰り上げたのでした。

 春日大社は、既に幾度と訪れていて今回で、四度目の参拝となりますが来るたびに新しい発見があったりして興味は付きません。
当日は、あいにくの雨模様でしたが平日の午後 参拝者もそう多くもなくゆっくり国宝御本殿や神秘の磐座を拝見することが出来ました。


参拝順路(クリックして拡大します。)※マップは、拝観時に頒布されるパンフレットよりキャプチャさせて頂きました。

拝観料¥1000を納め回廊内へと入場します。

南門 普段はここから上へは登ることは出来ません。(※この写真は、前回訪れた時のものです。)

同 別のアングルから

同 雨の日なのが悔やまれます。晴れの日ならば朱色がもっと栄えそうです。

回廊内の灯籠 特別の日の夜には、灯籠に灯りが灯るそうです。中元万燈籠

 さて、いよいよ後殿(うしろどの)への入場です。御本殿の背後の神域には、白砂が撒かれた斎庭となっています。
御本殿(大宮)は右から

第一殿(武甕槌命)
第二殿(経津主命)
第三殿(天児屋根命)
第四殿(比売神(天児屋根命の妃神))

をお祀りしています。
また、後殿内の摂社には、災難厄除けの神々が御鎮座されています。

・左軍神社(悪縁を絶ち平穏をお守りくださる神様)
・杉本神社(建物の高層階で生活する人々の安全をお守りする神様)
・海本神社(食の安全を守る神様)
・栗柄神社(出入りの門をお守り下さる神様)
・八雷神社(雷の力(電話・通信・電気)で人々に幸せをもたらす神様)
・飛来天神社(空の旅の安全をお守り下さる神様)
・手力雄神社(勇気と力の神様)

興味深い神様たちが鎮座坐していますね。

 本殿第一殿と第二殿との間に、初公開の白い漆喰で固められた“磐座”がありました。
残念ながら後殿内は、撮影禁止なので公開されているスケッチ等を見て想像して頂くしか無いのですが、実際この目で見るとかなり異質な感じを受けました。
その外観と言い、そもそも果たして本当の岩なのかどうかも疑わしく感じてしまいました。
しかし、実は境内の水谷神社にも同様な磐座があったそうで、現地へ訪れていながら立ち寄ることが出来なかったのが悔やまれます。
(自宅に戻りWEBで調べてみましたら、こちらに写真がありました。まさにこんな感じの一回り大きな磐座でした。)
参考記事:奈良歴史漫歩 No.020 春日大社の原像 橋川紀夫   
 この磐座に関しては、春日大社はおろか他にも詳しい資料が無いそうで、謎深き神秘の石なんだそうです。
全国的に見ても極めて珍しく御本殿の創建に深く関わりがあると考えられているそうです。
後殿を参拝した後に、禁足地“御蓋山(みかさやま)”の遥拝所への参拝となります。

 春日大社の祭祀形態は古く今から1300年前、平城京遷都にあたり東に位置する御蓋山(春日山)は、平城京に暮らす人々にとっての様々な神事を執り行っていた聖地だったようです。

東大寺に残る「山堺四至図」によれば「神地」と表示があり、御蓋山を仰ぐ大規模な施設があったようです。(キャプチャ画像:東大寺山堺四至図 模写本 奈良女子大学所蔵より

春日大社の周辺から大規模な奈良朝の築地塀が発見されたことから、イラストのような施設があったものと推測されている様です。
 ここが、春日大社の前身であることは間違え無さそうですが土塁などが確認されているのは一部のみで、果たしてどのような施設を取り囲むものだったのか、実態は今も謎なんだそうです。

枝垂れ桜が見事でした。

続いて、併せて5日までの公開だった御神宝「鹿島立御神影図と鹿島立鉾」を拝見しに別棟へ移動しました。
「鹿島立御神影図」は、実際に神事などで行われる体裁での紙垂を御神影へ垂らした状態で拝見する事が出来ました。
参考:「鹿島立御神影図」(奈良市指定文化財)南北朝時代のもの
「鹿島立鉾」は、儀式用の鉾で、全長191・1センチのものと身の部分が欠落した全長154・1センチのものの2本が伝わり、平安時代の作と伝えています。
参考:「鹿島立鉾」(3点)

 この日は、一日あいにくの雨ではありましたが平日だったこともあって参拝客もそう多くもなくゆっくりと、参拝することが出来ました。
国宝本殿ももちろんですが、白い漆喰で塗り固められた磐座は、実に興味深かったです。
今まで見たことも聞いた事も無かっただけに、なぜわざわざ白い漆喰で塗り固めなければならないのか疑問に残りました。
春日大社は、謎が多い神社だけに、また興味深い謎が一つ加わり今後も文献調査など続けていきたいと思います。


式年造替記念「白鹿みくじ」¥600 今だけの限定らしいです。無くなり次第終了だそうです。
もちろん「限定」と、言う魔法の言葉に釣られて…。

もちろん授与させて頂きました^^; おみくじは…「大吉」でした。
参拝記念に頂いたお品はお香袋でした。これがけっこうな香り…。
神社にお香 面白いですね。
最も春日大社の昔は、神様と仏様が同居していたそうです。回廊の一画に障子が嵌めこんである場所があるのですが、線香の経てた煙が神様に流れ無いようにするためなんだとか。

5月いっぱいの公開ですので、興味があれば是非参拝されることをお勧めします。

関連記事:【イベント】奈良 春日大社~国宝御本殿・磐座特別公開 4月1日から



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