JR韮崎駅から南東へ1キロほど。釜無川と並走する国道20号線沿いの高台に鎮座する“姫宮神社”その境内にある「鏡石」の紹介です。
国道20号沿いに大きな立て看板があり場所は、すぐに特定出来ました。
ただ、神社にたどり着くには、国道20号からだと分かりにくいので県道6号(甲府韮崎線)より南下して来た方が境内入口まで楽にたどり着けます。
境内は、“下宿舟山の丘” と呼ばれる高台の上に建っておりとても見晴らしのいい場所にあります。
姫宮神社 拝殿
姫宮神社 本殿 祭祀:市杵島姫命、湍津姫命、田心姫命
いわゆる宗像三女神 を祀る神社となりますが、海無県の山梨になぜ海の姫神?と、思ったのですが現在の釜無川は、中部横断自動車道 増保ICの先で、富士川と合流し駿河湾へと至ります。
慶長7年(1602)に、駿河湾から甲斐南部までの富士川渡船が開始され水運が盛んとなります。
天保6年(1835) には、神社のすぐ近くに水路を引き込み河岸を築き韮崎宿へ御上米の荷揚げをしていたそうです。
ここが川を隔て海と繋がっていた事からこの地に、宗像三女伸が祀られたのでしょう。
境内には丸石神がありました。丸石神は、山梨県ほぼ全域に見られる独特の風習で実に興味深い信仰と言えます。
道祖神碑
さて、今回ここを訪れた本来の目的「鏡石」は、境内拝殿右横にありました。
鏡石 環状に加工した石と巨石を組わせた面白い遺構です。
直径76センチほどありここから富士山を拝することが出来ます。
当時盛んだった富士講の人たちが遥拝所として建立したそうです、
反対側からは、八ヶ岳を拝す事が出来ます。
境内から望む八ヶ岳連峰
実は、この鏡石は現在の場所となるまで二度移動されているそうです。以前あった場所から富士山が望めないので今の場所に落ち着いたんだとか。
七里岩の高台にある境内から見る眺望は、素晴らしくお勧めの一社と言えます。
【マップ】