“一日が終わり人々が家路へと急ぐ頃 俺の一日は始まる
メニューはこれだけ(画面に豚汁定食以外ビール、酒、焼酎しか書いてないメニューの張り紙が映る)
あとは勝手に注文してくれりゃあ、できるもんなら作るよってのが俺の営業方針さ
営業時間は夜12時から朝7時頃まで
人は「深夜食堂」って言ってるよ
客が来るかって? それが結構来るんだよ”
そんなナレーションで始まるこのドラマ『深夜食堂』がいい。
何がいいかって?
10話まで見たんだけど、特にこのエピソードがいいって言えないとこも不思議だが、やはり作品からじんわり伝わってくる優しい空気感がいい。
とえに小林薫演じるマスターの人柄によるところが大きいが、なんとも居心地がいい。
毎回いろんな人がふらりとやってきては、それぞれがこだわりの料理を注文し、そこからドラマが始まるんだけど、タコウインナーやらお茶漬けやら素朴な料理に負けない、ごくありふれた素朴な人情ドラマが毎回展開される。
ほぼ食堂内でのマスターとお客との会話だけで進行していくという、こじんまりしたドラマなんだけど、多くを語らないあっさりとした演出が、却って食堂では見せないそれぞれの人生のドラマを、ごく自然に思い起こさせ、しんみりしたりほっこりさせられる。
それからオープニングの歌なんだけど、最初聴いた時
「なんかえらいしみったれた歌だわあ」(ごめんなさい)
なんて思ったんだけど、毎回聞いているうちに味が出てきて、すっかり好きになってしまった。
鈴木常吉の『思ひで』っていう歌で、さっそくiTunesで検索したらしっかり出てきたので、これもダウンロードしてしまった。
今この歌とパット・メセニー・グループの『Last Train Home』を一緒に聞いている(笑)
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