さっちゃん 空を飛ぶ

認知症で要介護5の妻との楽しい日常を 日記に書き留めたいと思います

真夜中に起き出して来たさっちゃんへの対抗手段として、部屋中を真っ暗にしてみたら・・・・

2020-07-23 16:40:58 | 生活の一場面
火曜日の夜のこと、夕食後いつものようにすぐに寝てしまったさっちゃん。
しばらくすると、何度か起き出してくることが多いので、そんな時に歯磨きしてもらったり、寝巻きに着替えてもらったり出来ます。
でも、この晩はさっちゃんはぐっすりと寝込んでしまって、起き出しては来ませんでした。

このまま朝まで寝続けるのだろうなと思っていたら、僕がブログを書いていた11時過ぎに起き出して来たんです。
歯磨きに誘ってみましたが、何もしたくはなさそうで非協力的、歯磨きは出来ません。
ですから、僕はさっちゃんを布団に戻します。
すると、すぐに再びさっちゃんは起き出して来ます。
僕はまたさっちゃんを布団に戻します。
すると、また・・・・
こんなことを数回繰り返します。

いつもの我が家の風景です。
夜中ですし、さっちゃんも眠たいでしょうから、根気よく繰り返していたら、いつかは必ず寝てくれると僕は考えていました。
ところがこの晩は、この繰り返しが終了しそうにありません。
それにただ単純にこんなことを繰り返しているわけではありません。
さっちゃんは僕に纏わり付き、僕を邪魔し、僕も布団で寝るよう、意味の分からない喋りで圧迫してくるんです。
僕も早くブログを書き終えて、早く寝たいんです。
それなのに、まったく用事がはかどらない。

で、僕は初めての対策を講じることにしました。
寝室のいつも灯している小さな黄色のランプを消して真っ暗にします。
隣室のダイニングの灯りも消して、僕はPCを手に洗面所へ行きました。
洗面所の戸は突っ張り棒で閉めて、僕は洗面所でブログを書き続けます。

さっちゃんがブツブツ喋る声が聞こえてきます。
洗面所の戸の外まで来るかなと思いましたが、結局さっちゃんは来ませんでした。
真っ暗な中、寝室から出る戸を開けることも出来なかったようです。
僕は順調にブログを完成させ、洗面所から出ることになりました。

ダイニングの灯りを点け、寝室の戸を開けると、ビックリ!
さっちゃんが立って歩き回っています。
しかも、さっちゃんはサンダルを履いてました。
僕は慌ててさっちゃんの足首を掴んでサンダルを脱がせます。
窓は開いていて、このベランダ用のサンダルをさっちゃんは履いていたのですね。
さっちゃんは僕に何やら布を持って来て渡してくれます。
いつものタオルケットとは感触が違います。
最初は何だか分からなかったんですが、よく見ると窓に掛けてあったカーテンです。
強く引っ張ったせいなのでしょう、カーテンを掛けるためのプラスチックフックを入れる隙間を作っている縫い糸が全部切れています。
畳の床にはミニCDコンポの本体が落ちています。

僕はしばらくの間、怒り続け大声を上げ続けていました。
こんな状態の部屋を見て、落ち着いていられる大人な僕ではありません。
でも、しばらくすると、悪かったのは僕だと理解し始めます。
さっちゃんは暗黒の中でよく分からずに動き回っただけ。
不安だったのでしょうし、怖かったのかもしれません。
さっちゃんをハグし、「ご免ね」と言う僕。

すぐに僕も布団に入り、就寝。
さっちゃんも落ち着いて僕の横で寝ています。
まあ、しばらくはブツブツブツブツと喋り続けていましたけれど。
コメント
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