2023年1月23日(月)、部屋の片付けをしていると、さっちゃんの山日記が見つかりました。1988年のおよそ半年分です。さっちゃんが山行記録をメモ程度に書き残していたり、日記のように書いていたことがあることは知っていましたが、こうやって改めて見つかりましたから、元気だったころのさっちゃんを知ってもらうためにも、公開しようと思います。(青字は僕の書き加えた文章です。人名等は書き替えています)
1988年3月20日(日) 城ヶ崎 1日目
城ヶ崎 I川、A立、さっちゃん、○○(僕の姓)
1日目
足(ヒザ)もまだ完治しないし、雪山は無理。かと言って、テントしょって重荷の縦走も無理。ではゲレンデということで、前から行ってみようと思っていた城ヶ崎の岩場に行くことになった。民宿は1週間と言うことで、とれないのではないかと心配したが、温泉民宿をみつけた。魚屋兼業という「かねみ荘」。きっと魚の美味しいのが出て来るのを期待して申込む。場所は岩場のある城ヶ崎伊豆高原駅より少し先の片瀬白田駅にて下車、歩いて2~3分である。熱川温泉の領域らしく、伊豆白田温泉。民宿のお風呂はAM7:00~PM11:00まで入れる。料理も良いし、なかなか雰囲気も良かった。
新宿(小田急)を7:00近くの電車に乗り、小田原JRのりかえ、伊東のりかえ。それでも、伊豆高原には10:00少し過ぎに着く。岩場まで歩いて30分くらい。(あかね浜エリア)
我々が選んだ「あかね浜エリア」は初心者や静かなクライミングをしたい人、要するに混まないという点と初めてなので易しい岩場を選んだのである。もちろん5.10などもあるが、およびでない。
ルート図を見ても、よくわからず、トップロープでとりあえず手前から挑戦。長くはないが、結構こまかいホールド、スタンスを要した。そのあたりで3本くらい。他のクライマー(よく通ってるらしい)にルート図ではどれか聞いてみたが、そこは新しいところで、本には出ていないとのこと。
つい、足の痛いのを忘れてしまう。
岩はとてもフリクションが効く。運動靴でもよいくらいだ。
高曇りだが、寒くなく、久し振りに見る海は気持ちが良い。
帰りに人気のファミリークラックエリアに回ってみた。歩いて40分はかかっただろうか。夕方なので人は少なく、檜谷さん(檜谷清:かつての日本のトップクライマー)が客を連れて来ていた。あかねの浜の方が良いように思えた。
伊豆高原駅に戻り、電車で民宿に向かう。一日、気分が良かった。快い筋肉の疲れを温泉でとる。
2023.04.09 追記
この日の日記には何枚もの紙がホッチキスで留めてありました。泊まった民宿の領収書(平成1年の暮れに泊まった際の領収書もありました)、城ヶ崎の計画書も宿泊場所や電車時刻など事細かく記されています。計画書のタイトルは「ジャミングに挑戦しよう!」となっていますね。城ヶ崎の各岩場エリアの地図、城ヶ崎の観光パンフレットなどもあります。最後の1枚はどの民宿に泊まるかを決めた際のたくさんの民宿の名前、電話番号、料金や駅からかかる時間などがメモしてありました。この計画の詳細をさっちゃんが決めたのですね。