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「機動新世紀ガンダムX」
監督 高松信司
主演(声)高木渉
忙しい時ほど、気分転換が大事。ということで、この何週間か、乏しい隙間時間を縫って一生懸命見ました、全39話。
宇宙世紀じゃない作品世界を舞台にした、いわゆるアナザーガンダムの一つです。地球とコロニーの全面戦争終結15年後、無政府状態の混沌とした世界を舞台に、哀しみや痛みを背負いながら懸命に生き抜く人々の姿を描きます。富野由悠季監督作品以外では珍しい、宇宙時代を生きる人類の革新たるニュータイプ論を中心に据えた一作でもあります。
雰囲気は真面目なザブングル。でも、繰り広げられる物語が痛々しいんですよね。キャラクターも、大半は一見みんな明るいんだけど、どこか心に傷を負ってて、回を追うごとに、その過去の闇や痛みが明るみになっていきます。
でも、人にはそれを乗り越える力があるし、その先には明るい未来があるんだと、そう信じてみたくなる。そんなお話です。特に終盤、シビアな状況下でも広がっていく、主人公たちを取り巻く人々の輪が感動的でした。
毎回のサブタイトルが、その話の台詞というのがしゃれてるんですよね。前回のラストから始まるオープニングや、ラストシーンからなだれ込む予告編同時進行のエンディングも粋で、随所に演出のセンスが光る傑作です。
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