月の裏側〜reprise〜

捻くれ者が音楽を語ったらどうにも収拾がつかなくなった件。マニアックな作品紹介と自分自身の音楽関係の思い出話を中心に。

NO.100 ピンクフロイド「狂気」

2022-11-08 21:25:39 | 英国のプログレ

おかげさまでNO.100まで行くことが出来ました。

(NO.0があるので記事的には101になりますが)

記念すべきNO.100は、ブログのタイトルの元ネタになっている

ピンクフロイドの「狂気」です。

 

作品的には、自分がプログレを聴き始める切欠となった

「原子心母」の方が好きですが、

トータル的なアルバムの完成度から言えば、何といっても「狂気」ですね。

アビーロードスタジオで半年以上かけて製作、

200回以上のダビングを重ねてきたといいます。

エンジニアは、アラン・パーソンズ。サンプラーなどなかった時代、

アルバムの効果音を用意して編集していくのは、

かなり大変な作業だったと思われます。

 

ビートルズの「サージェントペパーズ~」と並ぶ

コンセプトアルバムの最高峰といえるアルバムで、

ビルボードのトップ200に700週以上ランクイン、

総売り上げは3000万枚とも5000万枚とも言われる

文字通りギネス級の売り上げを誇るアルバムです。

プログレは売れないと言われる中で、途方もない売上を誇るピンクフロイドは、

やはり別格の化け物と言える存在ですね。

 

内容に関しては、人生の暗部をテーマとしている部分がありますが、

聴きにくいという事もなく、寧ろ物語にスムースに入りやすいのではと

思えるくらいです。自分が好きなのは「US AND THEM」ですが、

内容的にはヘヴィーですね。

 

 

「狂気」が発売されたのは1973年ですが、

1972年ぐらいからライブで演奏されていて、1972年の来日公演では、

すでに演奏されていたようです。長時間にわたる当時未発表曲だった曲に

ライブを見に行った人は困惑したでしょうね。

実はその時の来日公演で、バンドからの強い希望で、

「狂気」の日本語訳を記載した歌詞カードが観客に配られたようです。

歌詞カードのタイトルは、月の裏側-もろもろの狂人達の為への作品-

この事実を知ったのはつい最近の事でした…。

 

「狂気」に関しては、アナログ時代から4チャンネル盤やプロユース盤、

ピクチャー盤等、色々種類がありますが、

CDに関しても20周年記念デラックスパッケージ(売り切れで買えなかった)

30周年記念盤、デラックスエディション等があります。

そして自分が運良く入手出来たCDが、ゴールドCDと並んでレアと思われる

モービルフィデリティ盤CDです。当時はディスクポート西武が

発売していたようで、定価はかなり高いですが、マスターテープを

忠実にデジタル化されているもので貴重ですね。

 

2023年は、「狂気」発売から50年になります。何らかのアクションは

あるでしょうね。楽しみ半分、怖さ半分です。