月の裏側〜reprise〜

捻くれ者が音楽を語ったらどうにも収拾がつかなくなった件。マニアックな作品紹介と自分自身の音楽関係の思い出話を中心に。

NO.192 フライド・エッグ「ドクター・シーゲルのフライド・エッグ・マシーン」

2023-09-18 00:25:37 | 日本のプログレ

1971年8月6日、ピンクフロイドの初来日のイベントである

箱根アフロディーテ」が開催されました。メインのピンクフロイド以外にも

国内、海外のアーチストが参加しています。

ストロベリー・パスの成毛滋さんとつのだひろさんは、ベースを加えて

イベントに参加します。このベースが、その時まだ18歳だった

高中正義さんです。これがフライド・エッグの始まりでした。

 

高中正義さんは高校生の時から、府中の米軍基地のクラブで

演奏してきたといいます。その頃には「BRUSH]という

自主製作アルバムもリリースしています。

 

玄人好みの実力者の集まりに加えて、当時のロックバンドでは

初となる16チャンネルでのレコーディングが行われたりと、

実験的な試みにも挑戦しています。それでいて完成度の高い

アルバムとなっています。

とはいえ、ピンクフロイドの影響を感じる曲もあったりしますが、

日本のプログレの初期の形として、重要なアルバムだと思います。

 

 

まぁピンクフロイド以外にも、ELPの「タルカス」に対抗して

「オケカス」という曲を作ったのもご愛敬か。

(「樽貸す」に対抗して「桶貸す」か。桶は樽より小さいって事かな)

 

 

次作の「グッバイフライドエッグ」というアルバムを出して

解散してしまったのが残念です。もう少し活躍してほしかったなぁと

切に思います。

余談ですが、アルバムジャケットを描いたのは景山民夫さんで

裏ジャケには、よく見るとレレレのおじさんが隠れていたりと

なかなか洒落が効いていますね。

 

 

なお、成毛さん、つのださんと柳ジョージさんによる

ジプシーアイズというグループの音源も残っています。

 

 

これは1975年に江藤勲さんを加えてのライブですが、

なかなか素晴らしい演奏ですね。柳さんが参加し続けたら、

また違う結果になっていたかもしれませんね。