月の裏側〜reprise〜

捻くれ者が音楽を語ったらどうにも収拾がつかなくなった件。マニアックな作品紹介と自分自身の音楽関係の思い出話を中心に。

NO.24 ジャックス「ジャックスの世界」

2022-03-20 01:42:52 | 日本のロック

2021年は、日本のロックの歴史的な発掘音源がいくつか発表されています。

その頃はろくでもない理由で音楽の情報は殆どチェックしていなかったのですが、

年が明けてから少しずつチェックするようになり、このブログも始めたわけです。

そんな中、ジャックス関係の発掘音源が発売されていたのを知りました。

そして自主製作で発売され、長い間レア盤として知られていた

第2回ジャックスショウの音源も正式に発売された事も。

という事で、やや遅くなりましたが、これらのCDも入手しました。

ですがその前に、やはりジャックスの代表作である

「ジャックスの世界」の事を書こうかなと思います。

 

「ジャックスの世界」は、1968年9月に発売されたファーストアルバムです。

ジャックスは、早川義夫さんが中心となったグループで、

メンバーには「神田川」、「結婚するって本当ですか」等の編曲をした

木田高介さん、横浜銀蠅やWINKのプロデュースをした水橋春夫さん、

後期には、つのだ☆ひろ(当時は角田ひろ)さんも参加しています。

この個性的なメンバーによるジャックスの音楽は、

内省的ではありますが、世界を見ても類のない独自の音楽です。

当時はグループサウンズが全盛期でしたが、その枠にも入らず、

フォークにもロックにも当てはまらない、

結局当時はアングラという言葉でごまかされた感じです。

無理やり分類しようとすればサイケデリックになるかもしれませんが。

当時ジャックスは、しばしば「ORIGINAL ONLY]とポスターやチラシに

表記していましたが、決して誇張ではなかったといえます。

冒頭のドラムが印象的で、早川さんの叫びが心を打つ「マリアンヌ」、

独特なギターが幽玄な雰囲気を醸し出す「からっぽの世界」、

それ以外の曲も暗いながらも心に残る曲ばかりの傑作アルバムだと思います。

残念ながら、評価してくれたのは一部の人だけで、

アルバムの売り上げはイマイチでした。その後も再発されることも少なく、

(「からっぽの世界」に、〇しという差別用語が使われていた事も

再発をしずらくする要因だったのでしょう)

忘れられていった存在となっていましたが、

少しずつ再評価をされていくようになり、80年代の終わりには、

CD-BOXの形でしたが待望のアルバムのCD復刻化もなされ、

90年代に入ってからは。ようやく本家からの単独でのアルバム再発もなされました。

今でも購入は可能ですが、出来れば10数年前に発売された

40周年記念BOXを探したいところです。

ジャックスの2枚のアルバムにボーナストラックが入った

高音質の紙ジャケCDに、ラジオ音源等が収録された

「エコーズ・イン・ザ・ラジオ」含まれていて、正規音源をこれで網羅出来ます。

 

 

次回は正規音源に含まれないライブ音源の紹介をしようかと思います。

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿