ヘルプフルソウルのサイドギターだったジュニオ・ナカハラさんが
ジュニ・ラッシュと改名し、結成したのがトゥーマッチです。
ベースを担当していた青木正行さんは、後に外道に参加します。
そういった意味でも興味深いグループです。
内容的には、重厚感のあるロックといったところですが、殆どの曲が
オリジナルになります。
(1曲は、ボブ・ディランの「I SHALL BE RELEASED」のカバーです)
歌詞は英語でも日本人の歌うカタカナ英語で興ざめという事はないです。
というか、ジャケのセンスからいっても、かなりいいものがありますね。
当時発売された日本のアルバムと比べてみても垢抜けているというか…。
そしてこのアルバムの注目すべきところは、最後に富田勲さんが
ストリングスのアレンジをした大曲を演奏しているところですか。
フルートをフューチャーした曲で、どちらかというと
プログレファン向きかも。
じゃあそれ以外はダメかというと、
欧米のグループにもひけをとらないセンスの曲が揃っています。
一部でミッキー吉野さんが参加しているのもポイントが高いです。
残念ながら、トゥーマッチはこのアルバム1枚を残して解散。
一般には知られる事なく消えていきました。
知る人ぞ知るグループですが、なかなか聴く機会もないかなと。
この時期のワーナーパイオニアは、日本のロックに力を入れていたようで、
71年の柳田ヒロさんのアルバムの発売以降、
4月にフラワートラヴェリンバンドの「SATORI」、
6月にスピード、グルー&シンキの「EVE(前夜)、
そして7月にTOO MUCHの本作が発売されています。
日本のニューロックの最重要盤と言えるものが、こんな短期間に
発売されていたのは驚きです。
まあ残念ながら、その割には販売は厳しかったようです。
再販のCDの帯にも書いてありますが、ロックエイジ帯付きの
オリジナルアルバムは国宝級だと。これはチト大袈裟ですが、
現存数は2桁しかないとも言われており、
市場に出れば、50~60万ぐらいの値が付くとも。
ライブ活動は殆どイベント参加のようでしたが、
結成直後に野外イベントに出演した時の映像が、
「ツーマッチ~自由広場の若者たち~」というタイトルで
70年7月24日にNHKで放送されています。
2000年10月1日に「NHKアーカイヴス」で奇跡的に再放送されていますが、
その時は知らなかったので見れませんでした。もう次はないかなぁ。
英語の発音も素晴らしいですし音楽自体も当時の洋楽ロックと比べても遜色がないし個性もしっかりある!
それほど詳しい訳ではないですが、
この頃ってFood brainやStrawberry PathやFlied EggやCorpusなどなど、
洋楽ロック勢と張り合おうとする気概があるグループが多くて良いですよね。
英語の発音も素晴らしいですし音楽自体も当時の洋楽ロックと比べても遜色がないし個性もしっかりある!
それほど詳しい訳ではないですが、
この頃ってFood brainやStrawberry PathやFlied Eggなどなど、
洋楽ロック勢と張り合おうとする気概があるグループが多くて良いですよね。
この頃の日本のニューロックは、カバーもなかなかいいものもありますが、
オリジナルの曲もいい曲が多々ありますので
後追い世代ですが、好んで聴いています。
特にTOOMUCHと、今後書く予定のスピード・グルー&シンキは、
オリジナル盤が高プレミアになるのも納得のものと思いますね。
これ滅茶苦茶いいすね!
2曲目の途中の間奏ギター、何となく「SATORI」の雰囲気がある様な気がしました。
自分は30年ぐらい前に初めてマイナーレーベルからCD化された時に入手しました。
予備知識は無かったのですが、プログレっぽい曲があるという事で買ってみたら、
それ以外の曲も良くて満足しました。
この時代には、売れなかったけれど内容が良いものが多々ありますので、
色々探したいです。それにしても、これをオリジナルのアナログで買った人は、
センスある人だなとは思います。