水谷公生さんの関連作品を色々紹介していますが、
最もアグレッシブと思う作品の事を書こうかと。
1971年に発表されたのが、LOVE LIVE LIFE+1の
「Love Will Make A Better You」です。
キング・レコードが企画した
「NEWS(ニュー・エモーショナル・ワーク・シリーズ)」の中の
1枚としてリリースされました。当時のキングレコードは、
前衛的なジャズに力を入れていたようで、このグループも
ジャズ系のミュージシャンが中心となっています。
メンバーは、
市原宏祐さん– サックス/フルート
横田年昭さん – フルート/サックス
水谷公生さん – ギター
直居隆雄さん – ギター
柳田ヒロさん – オルガン/ピアノ
寺川正興さん – ベース
チト河内さん– ドラム
川原直美さん – パーカッション
となっており、水谷さん、柳田さん、チトさん以外は、ジャズ畑の人です。
チト河内さんは、GSのハプニングスフォーやトランザムでも有名ですね。
そして+1の人ですが、なんと参加しているのは、
若い頃の布施明さんです。どんな経緯で参加したのは不明ですが。
内容的には、ジャズロックにプログレッシブロックを加えて
サイケ風味に味付けした音楽といった感じでしょうか。
1曲目から18分にわたるセッション的な曲から始まりますが、
フルートやサックスも入っていたりして、キングクリムゾンの匂いが
する感じですね。しかしながら、クリムゾンの「太陽と戦慄」の
発売前に発表されています。そういう点では、このアルバムは
もっと評価されても良かったんじゃないかと思います。
そして布施明さんのボーカルがいい味を出しています。
圧巻は、タイトル曲の「Love Will Make A Better You」。
実は1971年7月に収録された、布施明さんのライブアルバム、
「日生劇場の布施明」ではLOVE LIVE LIFEのメンバーも参加していて、
「Love Will Make A Better You」を演奏しているのですが、
布施明さんもはっちゃけていて興味深いです。
布施さんもこんな若い頃があったんだなと。
まぁ当然と言えば当然かもしれませんが、当時は殆ど売れなかったようで、
オリジナル盤の帯付きはまず見かける事はないです。
なかなか再評価はされにくいジャンルですが、海外では一部で
高い評価はされているようですね。
その後、2枚程アルバムを出していますが、残念ながら
プログレッシブな部分は無くなっています。
余談ですが、Youtubeで「LOVE LIVE LIFE+1」で検索すると
ゲーム等で有名な「ラブライブ!」ばかり出てきてしまいます。
まぁ仕方ないですね。
聴きました。
布施明さんの歌声、若いですね。
「Runnin' Free」確かにジャズとブログレが合わさった感じ
かなり高度な音楽のように聴こえます。
水谷さん、柳田さん、チトさんだけでもすごいメンバーなのに。
音楽だけ聴いていられますね。
この時期は、ロックにしろジャスにしろ、
実験的な作品が色々出ていますね。
フリージャズとかでしたら、阿部薫さんと高柳昌行さんによる「解体的交感」とか。
まだ自分も知らない傑作が沢山あると思います。
布施明さん、まだ若い時期の歌声が聴けますが、
「霧の摩周湖」のヒットは1966年なんですよね。
その当時から、歌は上手かったと思いますね。