月の裏側〜reprise〜

捻くれ者が音楽を語ったらどうにも収拾がつかなくなった件。マニアックな作品紹介と自分自身の音楽関係の思い出話を中心に。

NO.212 LOVE LIVE LIFE+1「Love Will Make A Better You」

2023-11-17 00:19:40 | 日本のプログレ

水谷公生さんの関連作品を色々紹介していますが、

最もアグレッシブと思う作品の事を書こうかと。

 

1971年に発表されたのが、LOVE LIVE LIFE+1の

「Love Will Make A Better You」です。

キング・レコードが企画した

「NEWS(ニュー・エモーショナル・ワーク・シリーズ)」の中の

1枚としてリリースされました。当時のキングレコードは、

前衛的なジャズに力を入れていたようで、このグループも

ジャズ系のミュージシャンが中心となっています。

メンバーは、

市原宏祐さん– サックス/フルート
横田年昭さん – フルート/サックス
水谷公生さん – ギター
直居隆雄さん – ギター
柳田ヒロさん – オルガン/ピアノ
寺川正興さん – ベース
チト河内さん– ドラム
川原直美さん – パーカッション 

となっており、水谷さん、柳田さん、チトさん以外は、ジャズ畑の人です。

チト河内さんは、GSのハプニングスフォーやトランザムでも有名ですね。

そして+1の人ですが、なんと参加しているのは、

若い頃の布施明さんです。どんな経緯で参加したのは不明ですが。

 

内容的には、ジャズロックにプログレッシブロックを加えて

サイケ風味に味付けした音楽といった感じでしょうか。

1曲目から18分にわたるセッション的な曲から始まりますが、

フルートやサックスも入っていたりして、キングクリムゾンの匂いが

する感じですね。しかしながら、クリムゾンの「太陽と戦慄」の

発売前に発表されています。そういう点では、このアルバムは

もっと評価されても良かったんじゃないかと思います。

そして布施明さんのボーカルがいい味を出しています。

 

 

 

圧巻は、タイトル曲の「Love Will Make A Better You」。

実は1971年7月に収録された、布施明さんのライブアルバム、

「日生劇場の布施明」ではLOVE LIVE LIFEのメンバーも参加していて、

「Love Will Make A Better You」を演奏しているのですが、

布施明さんもはっちゃけていて興味深いです。

布施さんもこんな若い頃があったんだなと。

 

 

まぁ当然と言えば当然かもしれませんが、当時は殆ど売れなかったようで、

オリジナル盤の帯付きはまず見かける事はないです。

なかなか再評価はされにくいジャンルですが、海外では一部で

高い評価はされているようですね。

その後、2枚程アルバムを出していますが、残念ながら

プログレッシブな部分は無くなっています。

 

余談ですが、Youtubeで「LOVE LIVE LIFE+1」で検索すると

ゲーム等で有名な「ラブライブ!」ばかり出てきてしまいます。

まぁ仕方ないですね。           



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2 コメント

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Unknown (sayusayu_008 りりん)
2023-11-17 11:01:50
「 Runnin' Free」「 Love Will Make A Better You」
聴きました。
布施明さんの歌声、若いですね。

「Runnin' Free」確かにジャズとブログレが合わさった感じ
かなり高度な音楽のように聴こえます。

水谷さん、柳田さん、チトさんだけでもすごいメンバーなのに。
音楽だけ聴いていられますね。
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Unknown (sakaki45)
2023-11-17 22:53:24
りりんさん、コメントありがとうございます。

この時期は、ロックにしろジャスにしろ、
実験的な作品が色々出ていますね。
フリージャズとかでしたら、阿部薫さんと高柳昌行さんによる「解体的交感」とか。
まだ自分も知らない傑作が沢山あると思います。

布施明さん、まだ若い時期の歌声が聴けますが、
「霧の摩周湖」のヒットは1966年なんですよね。
その当時から、歌は上手かったと思いますね。
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