以前、実家に行った時、懐かしいものを見つけました。
捨てられているかと思っていたパンフレットのようなもの。
自分が初めて自分の意志で出かけたコンサートの記憶のカケラ。
色々なものが捨てられていた中で、よく残っていたなと感心する。
(虫食いの後があるのは仕方ないか)
まだJRが国鉄だった頃、もし民営化されたら、赤字が溜まる一方の
ローカル線は廃止になっていくのではないか?
利益が最優先なら、そこに住む人の利便性はどうなってもいいのか?
恐らくそういった議論もされていたのであろう。
そんな中で行われてきたのが、さだまさしさんのコンサート。
国鉄労働組合(国労)のキャンペーンソングとなったのが
「それぞれの旅」という曲です。
コンサートのタイトルにも使われています。
当時は高校受験直前だった自分。
近くに新設されたばかりの高校にするか、
比較的近い距離の高校にするか迷っていました。
偏差値的には、新設校なら余裕があり、近隣校はギリギリと言ったところ。
迷った挙句に近隣校を目指すことに。勉強は当時は好きではなかったけれど、
まぁ適当にはやっていましたね。
そんな中、近所に貼ってあったポスターに目がいきます。
アイドルとかには興味が無く、ニューミュージック系の曲が好きだった頃、
好きなアーチストの一人だったさだまさしさん。
比較的近くに来るというだけでなく、事前に申し込めば無料で見る事が出来ると。
当時のお小遣いの状況からして、コンサートを見に行くという選択肢は
全くなかったので、見れるものなら見ておきたい。
日程的にも、高校受験が終了しているから問題ないはず。
しかしながら、電車で1時間以上かかるような距離はあったため、
少しばかり躊躇します。友人となら色々な場所に行ったけれど、
そこまで離れた所はありませんでした。さあどうしようかと。
でも折角見れるチャンスがあるならそれを活かしたいと考えをまとめ、
申し込みをしたのでした。
そしてまずは片付けなければならない高校受験。
自分は元々プレッシャーに弱いので、果たして実力を出せるかどうか?
でもプレッシャーに打ち勝てれば、ちゃんと実力を出せて来れたという事も
経験してきました。普段通りやれば大丈夫だろうと。
しかしながらそんな自分に試練が立ちふさがる事に。
受験の2日前に緊張のあまりか熱を出してしまい、受験前日には
大事を取って休むことに。本当に大丈夫なのかと、
不安で満ちていたのを思い出します。
ダメで元々と開き直ったのがよかったのか、受験は無事にクリア。
これで一安心でした。
そしてコンサートの当日。初めての体験に緊張しながらも
ワクワク感が止まらなかったとの記憶が。
しかし、とんでもないミスをしてしまった事に気づきます。
「時間は大丈夫なの?」
と聞かれてもう一度確認したら、殆ど余裕がない。
家から駅まで行く時間をしっかり考慮していなかったという、痛恨のミス。
大急ぎで駅に向かうも、乗るはずだった電車は、もうとっくに出発していました。
次の電車だと、少々時間が空いてしまうので、開始時間には間に合わない。
当時は小遣いも少なく、早く行って遊んでいながら待っているという
発想もなかったなぁ。意気消沈しながら、次の電車で会場に向かったのでした。
駅から会場は、歩いて行ける距離だったのは幸いでした。
コンサートは始まっていましたが、案内の人の誘導で中に入れてもらえました。
初めて見るさだまさしさんは、かなり遠くからだったので、
よく印象には残っていないですね。大昔の事なので、何を歌ったのかは、
殆ど覚えていませんが、トークで加山雄三さんの「君といつまでも」に関する
考察についての話をしていたのは、微かに覚えています。
旅についての歌は、「きみのふるさと」を歌っていたのは記憶の底にあります。
鉄道ではないですが、車でふるさとへと向かっていく。
恋愛相手のふるさと。それを爽やかに歌っています。
そして先に書いた「それぞれの旅」。当時、さださんはFMで番組を持っていて、
その番組のタイトルも「それぞれの旅」でした。
自分にとっては、忘れられない曲ですね。
もう大昔となる子供の頃の記憶を頼りに書いたので、
このような形になりましたが、
自分にとっては、大切な一歩だと思ったので、
歪なものですが残してみました。
もう少し物語っぽく書ければよかったのですが、
なかなか上手くはいきませんね。
この頃、恐らく一番ニューミュージックを聴いていたと思います。
まだCDが一般的でなかった時代、やはり音楽を聴くのはFMが主流でした。
当時よく聴いていたさださんの番組で、色々なさださんの曲を覚えましたね。
谷村新司さんも、「青春キャンパス」とかAMで番組を持っていて聴いていました。
電波の状況がよければ、大阪の「MBSヤングタウン」も聴けました。
懐かしい思い出です。
緊張感とワクワク感、高校受験、電車の時間、開幕・・・
そんなsakaki45さんの青春の1ページが見えてきました。
さだまさしさんの大切な思い出の曲「それぞれの旅」
とても歌詞が優しく、素敵な曲ですね。