いかつい顔のジャケットが2回続けてですがご容赦を。
(ちなみにこのジャケットは、メンバーの顔パーツをCG処理して作ったのだとか)
手に入れたいと思いつつ買えていなかったアルバムですが、
これと次作の「原子心母の危機」を中古で入手出来ましたので紹介します。
モルゴーア・クァルテットは1992年に結成されています。
メンバーは
荒井英治さん(第一バイオリン) 東京フィルハーモニー交響楽団ソロコンサートマスター
戸澤哲夫さん(第二バイオリン) 東京シティフィルハーモニック管弦楽団コンサートマスター
小野富士さん(ヴィオラ) NHK交響楽団事績ヴィオラ奏者
藤森亮一さん(チェロ) NHK交響楽団首席チェロ奏者
で、正に超一流のメンバーですね。(発売時の解説より)
「21世紀の精神正常者たち」は2012年に発売された結成20周年の
記念盤と言えますね。
実力のある人達がお遊びではなく、真面目に本気で取り組んだ結果が
このアルバムになります。
1曲目はタイトル曲でもある「21世紀のスキッツォイドマン」。
これは、NO.118で紹介済みですね。
弦楽四重奏でよくこの疾走感を出せたと思います。
2曲目以降はジェネシスやイエス、ELP、ピンクフロイドのカバーになります。
そんな中、異彩を放つのは、メタリカの「メタル・マスター」ですね。
もちろん純粋なプログレではありませんが、プログレの遺伝子を感じると
いったところでしょうか。
フロイドの「マネー」も意外な選曲ですね。効果音を多用してますので、
合わないと思っていたのですが、なかなかうまくアレンジされています。
クリムゾンの1stから始まって最後を飾るのは、70年代の最後のアルバムの
最終曲である「STARLESS」。儚くも悲しいメロディから後半の爆発的な演奏まで
ロックを感じさせるのは驚きです。
余談ですが、NO.98で紹介しているクラシック版タルカスの吉松隆さんと
荒井英治さんがプログレ仲間のため、東フィルと組んで製作したのではとも
言われてますが、どうでしょうね?
数年前に確か女性の弦楽四重奏でこの曲を演奏している動画を見た記憶もあります。
何れにせよ、他の分野の曲をリスペクトして演奏するのは好感が持てます。
甲子園の応援で「21世紀の~」が使われた映像は初めて見た時は
ちょっとびっくりしましたね。
この曲使うんかいと。
意外なカバーっていうのは、まだ探せば色々出てくると思います。
面白いのが見つかったら、また記事にしたいですね。