前回からの続きで頭脳警察に関しての紹介をしようかと。
自分にとっての出会いは、名前だけに関しては高校時代ぐらいから認識していました。
百貨店とかで時々行われていた中古レコード即売会、機会がある度に自分は顔出していましたが、
よく壁にレア盤が飾ってありました。その時に見かける事が多かったのが頭脳警察でした。
当時はネットなんかない時代、検索なんて出来ませんでしたので、
どんな音楽かはまるでわかりません。グループ名のインパクトの大きさや
「3」のアルバムジャケの睨みつけるようなPANTAの顔の印象が強く、心には刻み付けられましたね。
少し時は流れ、当時よく読んでいたミュージックマガジン誌で頭脳警察が再結成された事を記事で読みました。
再結成後に発売された「7」がレヴューで滅多につかない10点満点がついていた記憶が残ってます。
まだ貧乏学生の時だったので、CDもなかなか買えず、しばらくは存在を忘れていました。
しかしながら、ふとした切欠でレンタル屋で頭脳警察があるのを見つけ、喜んで借りていったわけです。
高い評価だった「7」を聴いてみたのですが、正直ヤバいものを聴いてしまったとしか言えなかった。
それ以降、色々な本とかで調べたりして、のめり込む事になるわけです。
頭脳警察、PANTA関連については、いいアルバムが多数ありますので、今後少しづつ紹介をしていくつもりです。
で、最初はどれを紹介しようかと考えました。
本来なら発売中止となり、一部のファンのみが入手出来た日本ロック界屈指のレア盤といえる
「頭脳警察ファースト」から紹介すべきでしょうが、このライブ音源、革命三部作やここでしか聴けない曲もあったり
貴重な音源には違いないですが、頭脳警察に対してイメージしていた鬼気迫るものが希薄だと思います。
(悪いというわけではないですよ)この当時はPANTAとトシの二人編成なのですが、
当時のライブ音源には、イメージに近いものがあるので、まず最初にこれを紹介したいです。
1971年8月に三里塚で行われた日本幻野祭の実況録音盤の「幻野 幻の野は現出したか」です。
空港反対闘争の真っただ中に行われたイベントの記録であり、今の日本では想像出来ないピリピリした空気を感じる
当時の空気を封じ込めた、資料としても貴重なものです。
当初は2枚組のLPとして発売されましたが、大手からの発売でないのですぐに入手困難に。
オリジナルは論争(ヤジや怒号)やフリージャズの演奏なども収録されていましたが、
80年代に「幻野 EVIDENCE」としてロック関連の音源を中心に集めて復刻されています。
そして2003年に待望のオリジナル盤でのCD化。さらに記録映像もDVD化されBOXに収められてます。
マスターテープがないため、レコードからの盤起こしなのは残念ですが。
それ以降は復刻されていないので現在は入手困難になります。
内容は、内部でも反対意見があったぐらいなので、いつ暴動が起きてもおかしくないようなカオス状態。
演奏中に石が飛んできたというし、日本刀を持った右翼がいたとの話も。(解説のインタヴューに書いてあった)
そんな中で演奏された「銃をとれ」は、荒削りながらも迫力のある、その時でないと出来なかったであろう
凄い演奏であったと思うし、自分では一番お気に入りの演奏ですね。
幻野祭については色々な逸話があるようで、完全版CDの解説によれば、
フラワートラヴェリンバンドの出演予定があったが混乱状態だったので演奏せずに帰ったとか、
加藤登紀子さんも出演の予定だったとか。
そしてかの阿部薫さんも出演してそれは凄い演奏をしたとの事ですが、前半は録音出来ず、
録音したという後半部分は所在不明だとか。どこかに残っていれば聴きたいものですがね。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます