死んだら終わりです。
ハイ終了。
と言っても何がなんだかわからないと思うので。
まぁ、人は死ぬのが怖いです。
いずれやってくる死を怖れます。
そうでなければ身を守ることもしないわけですが。
死んでも心は生きている。
と、思いたい。
でも終わりです。
その願望が、様々な想像を生む。
幽霊とか。
盆に先祖が戻ってくるとか。
天国や地獄とか。
妖怪や魑魅魍魎も。
死んでも生きていられるという想像が生まれてくる。
実際、死んだ生き物の残留思念が残り続けたら、世の中パンクしてます。
今まで一体どれだけの生物が生まれて死んでいったと思うんですか?
細胞の壊死まで含めればどう?
生きていたもののイメージは生きているものの中に残りますけれど、死後の世界は存在しません。
コンティニューできないんです。
残機0の一発勝負のゲームです。
やり直しはききません。
そんな実も蓋もない現実なんか受け入れられないから、死んでも生きているという想像をする。
そして死は怖ろしい。
だから、ゾンビやキョンシーはいることになる。
いや、いません。
お墓の中に眠ってもいないし、千の風になってもいないのです。
終了です。
そんな人間の根本欲求が宗教を形づくってもいるのですが。
ニーチェは「神は死んだ」と言ったらしいですが。
そりゃ死んでますよ。生き物なら。
でも生きていることにしたいんです。
自分も死にたくないから。
人間はことのほか、生きていたいんです。