ISO9001取得とか、ISO14001取得工場とかあるのですが、目的と手段が逆になっている場合が多いです。
ざっくり言えば、ISO9001は品質の維持管理に関する規格。ISO14001は環境に関する規格。
まず、勘違いされやすいのが、規格は、守ると効率的な決まりであって、守ることは必須ではありません。
だから、JISやISOなどの規格に則ってモノが作られていなくても、違法ということはありません。
ただし、JISやISOに準拠していないのに、それらの規格に準拠しているといえば、虚偽となり、景品表示法違反などには該当するでしょう。
ISO9001は、これらの規格を用いれば品質を上げることができますよという規格で、どちらかといえばその手法が必要なのであって、認証を得ることは目的ではありません。
「我が社ではISO取得しているので安心ですよ!」
とか言ってきた引越会社営業がいましたが、こいつには仕事を任せられないと思いました。
結局取得目的が違うんですよね。
営業としてハクを付けるための道具になっている。
いい大学、いい会社に入るというのと同じぐらいのハクなのですが。
資格を取ることも、そんな意味に捉えている人がいて、話をしていると、肩書が重要で、その中身について理解していない、軽薄な人という印象を受ける。
私は電気工事士資格がほしい。
なぜかといえば、屋内配線の工事を誰にも咎められず行えるから。
ただし、高電圧・弱電圧電気製品の設計開発業務を30年近く行っている。
だから、自動車のように走行中の振動によって外れてはいけない電線カプラーの接続信頼性について、その接続の保証をするためのあらゆる手法を検討したりしている。
そのレベルに比べれば、屋内配線の品質レベルは、非常に守りやすいように部品設計がされているので、繋げるのが楽です。
そんなわけで、学生時代から200V三相交流電気ヒーターの接続なんかもやるし、EthernetLANケーブルの100mリールを買ってきて、切断して端子をつけてネットワーク構築するなんて当たり前にするわけです。
そうすると、資格取得はカネがかかる割に遠回りになってしまうから、結局取らなくなってしまう。
結局、情報技術者検定やら、色彩検定やら、取りたいなぁとは思ったことはあるけれど、その前にそれらの知識が必要な実践を行う必要ができて、人並み以上に作り上げてしまうため、資格取得しない状態になってしまっている。
自動車運転免許をハクのために取る人はいないと思うのですが。
車を運転するために取るんですよね?
目的と手段って、そういうことです。
私は中学まで大学に行く気は毛頭なかったのですが、工業高校機械科に入って金属の性質や加工方法などがかなり理論化されていることを知り、世の中のすべてを知りたくなったから大学に行って勉強したいと思った。
だから首席特待生にもなったけれど、それは需要と供給が一致したからでもあった。
大学に入って、人類が世の中のすべてを知らないこと、知り得ないことを知るのですが。
観測できないことを確かめられないんですよ。
自分で月の裏側に到達しない限り、月の裏側がどうなっているかを認知することはできない。
地球の中心のコアの匂いを確かめることはできない。その前に死ぬから。
マグマや温泉地の硫黄臭から予測はできるけれど、その匂いかどうかまでは確定できない。
だから、何が目的かによって、結果は変わるんですよ。
資格を取ること=偉い
と勘違いしている人は結構いますよ。
何をしたいのかが全くない状態で。
金と時間の無駄だとは思いますよね。
それは課長とか、肩書が欲しいだけの人が多いことでも顕著で。
全く責任が取れない「責任者」が大量発生していると思っています。
やめときなさいよ。あなたは器じゃないよ。
何もやってないのだから、なんの責任も取れないでしょ?
あなたが「長」になったらおしまいですよ。
という人が「長」になる。
「長」になる器のある人は、「長」になることに慎重になる。
無責任なことをする人たちの責任を負うことになるから。
つまり、資格よりも資質ですよ。
その人に任せられるかどうか。
資質のない人間が多すぎるから問題なんです。
ただのメッキのハク(箔)だけの人に責任あることは任せられないでしょう?