失敗し、失敗から学び、失敗から立ち直り、成功していく。
成功し続けるよりよっぽど価値のあることだと思う。
と考えたとき、アメリカは、義務教育以前から文化としてそれを叩き込んでいることに気づいた。
いわゆるアメリカン・ヒーロー。
COVID-19蔓延の際、人々は当初楽観的に外出し、世界一の感染者数を記録。
多数の犠牲者が出たところで、これはまずいと本格的に対策。
今度は大きな供給量と速さでワクチンを接種。
わけのわからない脅威に最初は無防備で突っ込む。
多大な損害を被る。
味方に強烈な危機感を植え付け、対策を講じ、実行に移す。
徹底的に対策する。
アメリカ開拓史時代からの勝利の方程式ですな。
最初は先住民であるインディアンにやられる。
徹底的に対策して、反撃する。
完全に制圧する。
相手は勝利という成功に甘んじてしまう。
その油断をついてそれ以上の攻撃を仕掛ける。
完全に敗北してしまう。
MARVELコミックでも見られるヒーローの方程式。
真珠湾攻撃でもそんなことはあったと思われる。
それに比べて日本はどうだろう。
アメリカン・ヒーローの映画と対比して思い浮かんだのが、「鉄道員」(ぽっぽや)。
ひたすら不幸に耐えて耐えて耐えまくる。
ちょっとした幸せで涙する。
そのまま死んでいく。
いや、これは社畜になれということですか?
他人のために自己犠牲したまま死んで行ってしまう。
数年後、数十年後、数百年後に、
「そういえば、あの人はそういうことを言いたかったんだ」
と思い起こされるかもしれないけれど、当人はすでに死んでしまっている。
まぁ、じっくりじっくり、耐えに耐えて、やっと得られるものもありますけれど。
その成果を、どうやって横取りしようかと手ぐすね引いて待っている人もいるわけですよ。
横取りした人は、そんな苦労を知らないから、その成果をそれ以上に成長させることもできないのですが。
結局のところ何がいいか、何が悪いかの結論は出ないのですが。
短期的にも長期的にも成果を出して、
局所的にも大局的にも成果を出し続ける。
トヨタさんの勝利の方程式はすごいなと思っています。
それ以上を目指すためには、大量の失敗の積み重ねを経験し、それを改善していく。
その情報を超える経験をするための、強靭な経営体力も必要になる。
とんでもない戦略が必要になるのかなと。
新型コロナワクチンの接種状況を見ると、これは一企業で何とかなるプロセスではないとは思う。
相当な下準備と計画が必要で、それも超短期間で実行する必要がある。
しかもワクチンの供給量は限定されていて、ロスマージンを見込むこともできない。
冷蔵庫の電源プラグが抜けていて、数千回のワクチンが廃棄されることになるのも大問題。
しかも、接種を受ける人は土壇場キャンセルをしてワクチンを無駄にするし、
ワクチンが無ければ無いで、クレームをつける人もいる。
公務員の原則は、「すべての人に平等に」。
それを前提として、一括税収を行っているのだから。
なかなか単純な理想通りにはならないのですよ。