雨の本店より
年末の大掃除でのこと。
膨大な本を仕分けしている時、夫の手が止まった一冊の本がありました。
その本の題名は『アンクルトムの小屋』
アメリカ、ルイジアナの農園を舞台に奴隷のトムがたどる数奇な生涯を描いたストー夫人の小説です。
「この物語、私も好きだったわ~」と、話しかけると
普段口数の少ない夫が、読書好きになったきっかけをしゃべり始めました。
小学校三年生の時、担任の先生が、毎日の朝の会の五分間、朗読してくれた物語がこの本だったこと。
毎日、心を込めて気持ちを込めて、少しずつ味わうように、じっくりと読み聞かせてくださり
いつしかその朝の時間が楽しみになったこと。
そして読み終わる最後には、読書と先生が好きでたまらなくなったこと。
エピソードとして、南北戦争中にリンカーン大統領がストー夫人に会ったとき敬意を込めて言った一言
「あなたがこの大戦争を引き起こした、きっかけの本を書かれた、小さなご婦人ですね。」
二人の会話が進んだきっかけは、
近藤麻理恵さんの『ときめきの片付け方』とのきっかけで、本の大片付けに始まり
片付けの一冊の本から、何十年も前のその先生との出会いや、思い出話につながりました。
『きっかけ』 って本当に大切ですよね。
でも 『きっかけ』 や 『チャンス』 が目の前にあってもそれに気付くことって案外、難しくてなかなかできないんですよね。
夫婦の会話もきっかけから・・・
これは今年の大きなテーマかも・・・
くーわんです。