名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
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大山将棋研究(615);四間飛車に端角乱戦(鈴木輝彦)

2017-08-18 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

先手番大山先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜20170818
昭和56年10月、鈴木輝彦先生と第15回早指し選手権です。


大山先生の四間飛車で、鈴木先生は6筋の位を取ろうとしていました。64歩で拒否されて、75歩で玉頭位取りを目指すのは63銀~72飛の時に66銀の応援が利きません。

64歩を突かせたのは、97角から65歩で53角成が狙えるからです。

95歩に64角と出て

飛角交換で96歩までがワンセット。互いの陣形が違うことがありますが、手順は共通です。飛角交換は序盤は角の方が有利、というのですが、手が進めば飛の打ち込みのほうが気になってきます。

鈴木先生は端を謝っておけば穏やかなのですが、94歩と垂らして(一回金を締まり)

取れば91飛で良し、と判断しました。

大山先生は歩得を生かすべく、角を打っての84歩は狙いがあって

角を切って83銀打で飛を捕獲できました。駒損なのですが、先手陣が薄くなっています。

と金ができて

王手金取り

どんどん手が続きます。鈴木先生はすべての筋を守りようがないので、24歩~23歩成~32と と進めているのですが、形つくりみたいなものです。

大山先生は好調な攻めが続いて

竜と金の取り合いになり

上から押さえつける形ができました。

角銀を取ってしまえば

簡単に詰めろがかかります。鈴木先生は手駒をためての最後の攻撃で

詰みはなくて投了です。

早指しゆえの一直線の変化でした。時間があればもっとゆっくりした展開になったのでしょうけれど、気合も大切です。鈴木先生から技をかけに行ったので、逆用されたら(飛を捕獲、端を逆襲)簡単に悪くなるというのが理屈です。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:鈴木輝彦5段
後手:大山王将
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5六歩(57)
8 4二飛(82)
9 6八玉(59)
10 6二玉(51)
11 7八玉(68)
12 7二銀(71)
13 9六歩(97)
14 9四歩(93)
15 6八銀(79)
16 7一玉(62)
17 5七銀(48)
18 4三銀(32)
19 6六歩(67)
20 6四歩(63)
21 9七角(88)
22 6二飛(42)
23 6五歩(66)
24 4五歩(44)
25 7七銀(68)
26 9五歩(94)
27 6四角(97)
28 同 飛(62)
29 同 歩(65)
30 9六歩(95)
31 9四歩打
32 5二銀(43)
33 6八金(69)
34 9四香(91)
35 9一飛打
36 9三角打
37 9二飛成(91)
38 8四歩(83)
39 2五歩(26)
40 7七角成(22)
41 同 桂(89)
42 8三銀打
43 9三龍(92)
44 同 桂(81)
45 2四歩(25)
46 9七歩成(96)
47 2三歩成(24)
48 8七と(97)
49 同 玉(78)
50 8九飛打
51 7八玉(87)
52 4九飛成(89)
53 3二と(23)
54 2七歩打
55 同 飛(28)
56 6六歩打
57 同 銀(57)
58 6七歩打
59 同 玉(78)
60 4七龍(49)
61 5七角打
62 4六金打
63 4八歩打
64 5六金(46)
65 7八玉(67)
66 6七歩打
67 4七歩(48)
68 6八歩成(67)
69 同 玉(78)
70 6七金打
71 5九玉(68)
72 5七金(56)
73 4九玉(59)
74 4七金(57)
75 3九玉(49)
76 6六金(67)
77 9四香(99)
78 3八銀打
79 2八玉(39)
80 2七銀成(38)
81 同 玉(28)
82 3八角打
83 1八玉(27)
84 9九飛打
85 9一飛打
86 8一銀(72)
87 8二銀打
88 同 玉(71)
89 9三香成(94)
90 9一玉(82)
91 投了
まで90手で後手の勝ち



コメント
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